- 12
- 20
ぺけぺんぺん
きのうね CDジャケットを見せてもらったんです
それがね どうみても ベージュのらぶらどーるi犬に見えるんです
私がそう言うと「ちがいますよう これは人の顔です」 そういわれたんです
そうかなあとおもって もういちどみるとやはり らぶらどーるなんです
犬と人とを間違えるなんて
もしかして これ 「老い」じゃない？ そう思ったんです
そのうち夫の顔も たぬきかなんかにみえるかもしれません
この絵は1996年に描きました
描いてみて思ったのですが それもだいぶしてから気がついたんですが
これはいかようにもみえそうな絵ですね
お客さんもそう思いませんか？
この小さな家にいて はきそうじなんぞしているのは たぶん１９９４年の終わりに亡くなった母
もう三途の川をわたって来てだいぶたつらしく むこうがわにいます
むこうといったって
母からすれば こちらがわですよね
あの かきねは まるで花畑の垣根のようですが あっちとこっちの境です
母のいるところは花畑 向かって右に なにやらふしぎな線でつながっています
向こう側は なにもかもが うすぼんやりとしています
母からすれば かっていたところとはいえ まぼろしのようです
今日は こんな物語となりました
ぺけぺんぺん おそまつさま〜
《 2020.12.20 Sun _ え 》