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かめむしとはえの 一日


きのうは雨でした
山の中の 花の絵がかべにいくつもかざってある ギャラリーで 自分は立ち話をしていました
もう亡くなっているけれども それらはおばあさんの絵で その絵には どこかに花が描いてあって
それがいいきと息づいていて いいのです 
そんなところで 立ち話をしていた私は くつのかかとのところで「ぐにゅっ」という音を
かすかにきいたのです あっとおどろいて そこを見ますと かめむしが いたのです
靴の圧力は この小さな生き物のには きけんで重たいものでした
おしりからいなずまのような血がながれ 内蔵も飛び出しています
それなのに絵画のように神々しいのです
それでも この虫は 這いずるようにして逃げようと数歩 すすみました
そこで「もうだめだ」というふうに よこにたおれるのでした
紙をもって来てくれた人が 私にわたすと 私は ごめんなと言いながら さっとかめむしをつかむと
戸を開け 雨の林の中に ぽいとおいたのです
こういうときにとる 自分には よくあることなのです
はなしはそこで終わる筈なのですが
ちかごろ 考えるようになっている自分に気づくのです
二三歩あるいてたおれたカメムシの姿 息絶え絶えで 
そして あめのふる 冷たい枯葉のうえにほられる身 それって 私だったら 悲しいにきまってます 
もう一度その所に行ってみたんだけど 同じような色の枯葉の中で見つける事は出来ません
みつけだして 私はこの虫をベットに寝かせ あたたかく看病してやるという 気持ちなどないのです
その日は虫にとって受難の日で うちに帰ると大きなハエがいきおいよく 
逃げ回って頭上を飛んでいたのです
私は いつものように はえたたきで 空中のはえを 野球の一場面のように 打ったのです
それで ハエはどこかに飛んでいってたおれたのか もう飛んでいません
いっしょにいた嫁さんのたえちゃんが「お母さんここにたおれていますよ」
と洗い場の三角コーナーのところをさしていうのです
ほんとにひっくりかえっています この季節にいるハエはまるまるふとってて 室内に卵を産もうと思っているのかもしれませんね
「いやあ」と私はまた ちりかみではえをつかんで 外にほうり出すのでした
「ごめんよ」 と軽くいいながら
このハエだって一撃を私のハエたたきから受けて ひっくりかえっていたから
どこか打撲しているはずなんです 夜 はえはこごえて やっぱり死んでしまうのでしょう
71ぐらいになると こういうふうにかんがえるようにできてるんでしょうかね
慈悲 なんかではなく 軽い同情
かって
母も雑草を敵やかたきのように むしってたんですけど 
「この名もなき草にも命があって一生懸命生きてるんやでなあ」 晩年そんな事を私に言いましたから
翌日 ハエは 放り投げた辺りに うずくまっていました でも動けるようです 蜘蛛の巣のすぐそばです
やばいですよね くもの家主はいるのかなあ
もう一度行ってみると そこにはいませんでした 
秋の陽ざしは ありがたいなと感じます あたたまったところで飛んでいったのかもしれません
えっ! 喜劇やん
この私が?
さてスキャン4643.jpegきょうの カーディガンは
肩から胸の辺りまであづき色とベージュでタテ線が3段 次にあづき色のストライプ 
さらに肩の辺りに あずき色にベージュのジグザグ模様
胸から下はベージュとあづき色の太いストライプ 
そのなかにちょんちょんと カタカナのハの字の逆の小さなもようが並んでいます
だいだい色のあめのようなぼたんが5つ
自分んも時々思ってしまうんですけど 「こんな名作 黙ってて眠らせてていいのかしら」と 
そんなカーディガンですよ
《 2020.10.25 Sun  _  日記(日々) 》