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わたくしごとですが
人はそれぞれの表現をするのだろう
わたしは ごらんの通りの表現だ
まあ 自分のための風景といったところ
個人の歴史は大切ではあるけれども
他人には どうだろう
父の思い出や母の思い出 どこかで私事
自分がこういうやり方を選んだのは
絵だけじゃなく 自分の見てきたもの
経験してきたもの よく表現に移した
よほど こういう事を外に出して見せたかったのかも知れない
今では 画集を作ってもらったりして 自分が今までやって来た事の森が
本に移され形になっている
追求というより ふくらんでいく世界
＊
春は 父のうえたチュウリップからはじまった
父は花にとても興味があり 自分で花壇を作り
まあ 花にかぎらず 池をほったり 家を直したり
家具を作ったり いろんなことを 自分でやる人だった
花の世話も そのひとつだったのだろう
酒が好きで すぐ酔っぱらう父だったけれども
父が花を大切そうにいじっている 青空の見える一日は
わたしの思い出の中に しっかりのこっている
《 2019.12.30 Mon _ え 》