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こころ 夏目漱石

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こころ 両親と私 夏目漱石 つづき

ー私の心はこの多量の紙とインキが、私に何事を語るのだろうかと思って驚いたー
「あなたから過去を問いただされた時、答えることのできなかった勇気のない私は、
今あなたの前に、それを明白に物語る自由を得たと信じます。しかしその自由はあなたの上京を待っているうちには、また失われたしまう世間的の自由にすぎないのであります。
したがって、それを利用できる時に利用しなければ、私の過去をあなたの頭に間接の経験として教えてあげる機会を永久に逸するようになります。そうすると、あの時あれほど堅く約束した言葉がまるで嘘になります。私はやむをえず、口でいうべきところを、筆で申し上げることにしました」

なんと 先生の心のうちをうちあけるということを こういうふうに表現しましたね
ぶあつい 手紙が それでうかびあがってくるようです
この時点では「私」も読者もその内容を知りませんね
この手紙の内容は 父の容態で 兄に呼ばれて ひきのばされます
それはきっとこの小説の核心に触れる所なのでしょうね そうなるとそう簡単に
わからせてはなりませんものね

また失われてしまう世間的の自由にすぎないのであります
これ どういうことかなあ 世間的の自由

《 2019.06.13 Thu  _  読書の時間 》