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人生はいかがですか

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去年亡くなった兄のことを聞かれたので 写真などを探してみました
赤ん坊の時の 切手大のはあるのですが 学生時代だとか 探し出せませんでした
写真というのは 不思議なもので そのように ないときは ありません
そして かすかに かけっこのときのとか バイオリンを弾いた時のとか
記憶の中に 兄の姿が のこっているのみです
自分は「花が咲いていた」という自分の家族のできごとや歴史を
書いたり 集めたものを 何冊かファイルにしています
それは 兵庫県の生まれ故郷に 足を一歩踏み入れる所から はじまります
まだ頭がはっきりしているうちに ゆっくりと慣れ親しんだことのある家を
思い出し できるだけくわしく 書いてみようと 思いついたからです
父はたえず家をいじっている人で その中身はとても興味深い作りとなっていました
そういう 家の中や外を旅する経験をしてみたのは 何年も前のことです
それはとてもいい体験でした
入口では5、6歳ぐらいまでさかのぼることができました
これをやっていますと 不思議と つながるように 思い出すことが少しずつ増えてきました
13歳ごろ 高校を卒業するまでと言うと それぐらいになりますか
その間 その家が 一番安らげる場所であり そこから出て行くことなど
考えもしませんでした
そして そこが 私のいるところだと 疑うことはありませんでした
大学に行くことが決まり 私はそこを出ました
信じられないことに すぐに 家のことを 忘れました
休みに その家に帰ってみると そこは 父母のいる とても住みづらい
寒い 暑い 場所になっていました
そこを出てから 再び住まうことはなくなります
自分は 子供というのは こんなに簡単に 気まぐれに ふるさとを
忘れられるんだと よく思ったものです
しかし 父母はそうではなかったでしょう
それでもやがて 父母も自分たちの年にあったくらしをみつけ 楽しみもみつけ
畑に出ることもあり そういうくらしとなっていったでしょう
親になると そういうこともわかるようになりました
こうして人生は このフイルムのように 進んで行くのだと思います

《 2019.05.16 Thu  _  わたしでいいですか? 》