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日記1985

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1985年

娘の誕生日だったなあ
6歳
夫はアフリカ
誕生日プレゼントは自転車のパンクをなおしたことと
夜 娘とおしゃべりをして ねかせたことかな
前夜祭もした
最近知り合いになった この子のクラスのお母さんが バースデイケーキの
作り方を教えてくれた
いちごとくりとクリームで まるで花が咲いたような バースデイケーキ
どないして これを家に持って帰ろうかというので 考えていたところ
箱に入れて ふたをすると かざりがとれるので しないことに
それで この子が もってかえることにした
こういうケーキ ちょっとでもつまずくと ひっくりかえして 砂だらけになってしまう
それでも この子は 自分でもちたいという
うでがつかれたといいながらも 私の自転車の荷台には のせないという
ごちそうは 保育所の先生におしえてもらったクリームシチュー
この子は 保育所で はじめてクリームシチューが こんなにおいしいものかと
思ったという
サンドイッチも そう思ったのだという
これはそれらを作る人のちがいだというわけなのだ
で その給食のおばさんに 教えてもらった
「クリームシチューなんてかんたjんやん」と言われてしまった
ジャガイモとニンジン 肉でできるのだ それぐらい自分もしっているけど
一応きいてきたといわないと この子に叱られるからな
さて、前夜祭は 私がひろって来たバービー人形に洋服を縫って できあがり
ハンドバッグもひろってきた はんかちとちりかみも 小さいのをバッグに入れて
つくっているうちに 何でもできそうな気分になる むちゅうになる
しかし ひろって来たバービー人形は 多過ぎた これ反省 大事にしないから

さて この日はもっとうれしい誕生日だった
「Y 妹にあめ玉でもやれよ」と私が言ってたんだけど この子が(男の子)今日になって
大きな紙包みをもってきた。
私は こんな一瞬がうれしい
Yがためていたらしいおもちゃが顔を出す チェッカーズの本も
妹がチェッカーズの大ファンだからだ フミヤとか
Yは 日頃はお手伝いだって 勉強だってたいしてしない
それに 黙って テレビを独り占めしたりして 一番上の兄貴として 君臨している
ところが 誕生日が来ると おじいちゃんにだってプレゼントをつつむ
へーと私は思う
黙ってる子は とてもわかりにくい
私は Yのことを やりにくいやっちゃで おしまいにすることがあったし
どなったりすることも ときにはたたいたりすることも ある

***

この日記を 読み返したとき その日の事は思い出せても その空気感までは 
出て来ない
もう 33年前という 遠い昔の話なのだ
しかし そのぶんだけ Yのことが 「こんなところがあったんや」と
ときに 黙って 押し黙っていることは 今もかわりない

 ケーキ作りを教えてくれた 優しい人のことを 私は忘れかけている事に
恥ずかしいと 思った
その人は 訪ねて行くと 出かける前であっても お茶を入れてくれるような人だった
日記というのは こうなのだ

 
《 2018.08.18 Sat  _  日記(日々) 》