「生きるとは自分の物語を作ること」 考える 新潮社 2008
河合隼雄 小川洋子 対談 つづき
「死」への思い、「個」への執着
河合 「個」を大きな流れの中で考える、そういうふうに「個」を見るということは
ものすごく大事なんじゃないですかね。
小川 日本人は元々そういう素質はあった。
河合 そうですよ。僕はだから、これからそういうことを真剣に考えようと思っているんです。大きな流れの中における個人主義。現代の日本人が考えている個人主義というのは、ものすごく小さいんですよ。ムチャクチャに小さい。
小川 今、スピリチュァル・カウンセラーを名乗る人が持てはやされているんですね。その人は人を見た時に、パッとその人の前世を言うんです。そして、「あなたの前世はこういう人だ。だからあなたが今抱えている悩みはここから来てる」っていうふうに、その人を過去からの流れで見る。そのことによって、相談に来た人がちょっと納得出来たり、安心できたりするんですが、その人物が大はやりなんです。
河合 それは、現代の人間が余りにも小さい「個」を基にして、下手に考えて失敗ばかりしているから、それを破る力を持つということでしょうね。でも、その破り方によってはものすごい危険も冒すことになる。
ところがうまく出来ていて、そういう話を聞いても、「そうか」と思うだけで受け入れられない人もいる。みんながみんな支持するわけではない。受け入れることが出来る人は、受け入れたらいいと僕は思いますね。
小川 オウムのグルみたいに極端な人が現れて、そちらになびいてしまう人もいた。自分のことを永遠の流れの中の一部だなどという曖昧なとらえ方をすることにどうしても耐え切れなくて、何でもいいからはっきり決めてくれっていう気持ちなんでしょうね。
河合 その時に決める人がおったら、それに従ってしまう。僕の場合は、こちらは全然何も言わずに、その人の力で物語を作っていこうというんですから、来る人も大変ですよ。自分で仕事せないかんから。
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「他人が 物語を作ってくれること」と 河合さんのところに来る人のように 「自分で物語を作る人」
こう考えますと 河合さんは受け入れられる人は 他人が作ってくれるのも 受け入れたらいいんじゃないですか そうおっしゃってるんですか?
自分は 日記とか自分の思うこと書いたりして 物語を作りたがるやつやなあと この対談を読んでて思います。それは物語やから 信用できないところもあるんでしょうね。 で 他人のいう物語もけっこう受け入れていますね 考えてみれば。
これはあまりにも小さい「個」かしら。
で 自分で物語を作っていきながら 心が安定してきたりしたら これ まず自分の力でつくったという自信がつくでしょうね。他人に作ってもらったら もしかしてお金がいるかもしれないし その他人にずっとついていって もう自分で決められなくなるかも。
ま いろんなことを 考えるのは 好きです はい。
「個」を大きな流れの中で考える ふむ 大きな流れの中の個人主義
いまのところ わかっているわけじゃありません ふむ
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これは他人の家の 洗面所のところにかかっている 夏の「のれん」かな。
人のお家にいきますとね いいよといわれたら ひとつひとつ見させてもらうんです。
それでね 置いてある物が いいなあ と大概感心します。
やっぱり 自分の好みで でもちょっと 人をくつろがせてあげようとか
これは 見てほしいなあとか いろいろあってね。
少し涼しいですよ。秋がやってきてるのかな そうなると 「夏 もう行ってしまうのか」なんてね。 蚊ががんばっております。ドクダミの葉っぱがきくそうなんですが いくまでに 草ぼうぼうで もう一回さされるかな