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キース・ヘリングとパトリシア・フィールド

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「キース・ヘリングの庭」 Neko 美術館発 2017 9

その中村キース・ヘリング美術館は山梨県北杜市小淵沢町というところに
ある。「中村さんという人が こんな美術館をたてたの」わたしは独り言のようにいいながら 夫セイの後をうろうろ付いて歩いてた。なにしろ わたしは なかなかこういうところに 行かない。「いい天気やなあ」前日夫セイが言うと 「この人どっかにいこうとさそってるな」と思う。「やめとくわ」といいつづけると いやがられて そのうちと思うので 何回かに一回は応じることにしている。
キース・ヘリングの作品は どっかの本で見たことはある。なまえもおぼえていた。受付で 結構長い説明 注意があった。覚えているのは リュックは作品に触れるといけないので ロッカーにしまうこと 会場は時々段差などがあるので 足もとに気をつけること。 リュックには薬や水がはいってるから 手放したくないんだけど。
リュック 亀の甲のように たいがい背中にくっついているのに だいじょうぶかしら。
ま 言われた通りにして 入る。
はじめから わたしは声を出した「ここやばいわ わたしにはむいてないかも」
足もともやばい 暗くなってるところに入っていくのもやばい。
ところが わたしは 入り口とその手前で 不安になるが やがて いけるかもと
なる。私が気になったのは 白い壁を背景に白い椅子があるという おそらくこの芸術家には関係なさそうなところだった。美術館でよく見かける 監視役の叔母ちゃんが腰掛けるところのようにも見える。いないので こしかけて がらけいで 自分をうつすことに。
それから そこは去り パトリシア・フィールド アート コレクションのところに移動。 女性のアーチストで わたしは知らなかった でも このおばさんが 本人だろうと写真を観て思う。彼女の知り合いらしい人物が 額に入ってる。怪しい雰囲気の顔やかっこう。でもなんか私の時代の頃の サイケな空気。 そこまでくると 入り口のてんじょうから ぶらさがってる オウムみたいな奇麗な鳥(作品)のことも わかる。 はじめ その鳥がほしいと思ったから。 でそこを出る頃には その鳥はあきらめる。
あきらめるというよりは 欲しいと思う衝動だけで もう充分なのだ。
これが老人力。

売店で わたしはぴんくのふちのサングラスをかった。ときには これをかけて 二人の芸術家の刺激を受けようと思って。それから夫セイとこの美術館の庭を歩いた。どんぐりはひろわない。
かめむし 太ったのがあおむけになっている。 だれかがいってたんだけど「いったんひっくり返るとだれかにもとにもどしてもらわないと もどれないんだってね」
で「そうなんだね」と声はかけたけれども 通り過ぎる。
夫セイが急に「あのぼうし 美術館にもどって 買って来るわ。あのふかさのぼうし なかなかないねん」と言った。「あっ それなら元来た道帰ろ」とわたしは いった。
あのかめむしのことが 気になったからだ。でももう元来た道を忘れてる。でもいたいた。あいかわらずひっくり返ってる。ゆびでもどすと ありがきていることがわかる。
背中は奇麗な黄緑色だった。どうもしんでいる ひっくりかえってしまうということは
こんな危険なことも待ち受けているのか。
夫セイは ぼうしをかぶってきた いい顔をしている。 俗にいうあんちゃんぼうなんだけど。
わたしも 夫セイもめがねとぼうしで また元気出そうってわけ。
《 2017.09.28 Thu  _  日記(日々) 》