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生きることは

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「河合隼雄」 考える人 新潮社 2008

河合 小川 対談 つづき

「偶然」に気づくこと

小川(0) 患者さんが治っていく時には、何か「ものすごいこと」が起こるということを、お書きになっていらっしゃいました。

河合(K) そうなんです。僕の患者さんが治っていった話をそのまま書いたら、あまりに都合のええことが起こりすぎて、作品になりにくいと思います。現代の人は、小説の中で都合のよすぎることが起こると、納得が行かない。そやけど僕の患者さんが治っていくときには、極端なこと言うと、「外へ出たら一億円落ちていました」というくらいのことがよく起こる。こんなおもしろいことないですよ。
 ある時、治療がうまくいったことをしゃべったら、「うまくいくはずや、偶然がいっぱい起こっているやないか」って言われました。そして「ここまで偶然が起こるのは、やっぱり河合さんが上手いからやろな」と言われました。でも僕は何もしていない。

(0) その偶然というのは患者さんが起こしているんですか。

(K) そういうことを起こしてくれる「場」という物があると思いますねそれから、都合のいい偶然が起こりそうな時に、そんなこと絶対起こらんと先に否定している人には絶対起こらない。道に物なんか落ちていないと思ってる人は、前ばっかり見て歩いているから、いい物がいっぱい落ちとっても拾えないわけでしょ。ところが、落ちているかもわからんと思って歩いてる人は、見つけるわけですね。

(0) 既にそこにあることに「気づく」ということですね。

(K) そうです。僕は言いたいの。そんなんは僕らの身の回りに実はいっぱいあるんだと。ただ気づかないだけじゃないかと。

(0) 小説を書いている時、もう全く何も書けない真っ白な状態というのが続くことがあります。「こんなんじゃ私はもう一行も書けない」という状態の時に、それでも何か書こうと思って、一生懸命考える。すると、思いもしないところから、それも遠いところから突然、カミオカンデにニュートリノが飛び込んでくるみたいに、偶然何かが飛び込んで来て、その途端にパーッと真っ白な所に色がつくみたいに、動き出す時があるんです。

(K) 結晶作用みたいに、パーンと出来てしまう時ってあるでしょう。

(0) 自分が今まで悩んでいたことは何だったんだろうと思いますよ。ですから、小説を書き終えた時に、自分のちからで書いたって意識が、実はあんまり残らないんです。

***

「落ちてるかもわからんと思って歩いてる人は、見つけるわけですね」
たしかに
「既にそこにあるということ「気づく」ということですね」
たしかに みなさんも そういう経験が 一つや二つありゃしませんか?


さて 「Rのあしあとを探る」のつづきです
がんこ シリーズ これらは 当時流行りの ゲームですか まんがですか?
「がん うん」ひげがはえてますね
「がんこおやじ」はそのひげは まあいいとして
「がんこけん」はどうですかね

夏バテシリーズ
「と 書きかけて もう 道路工事の皆さん もう ごくろうさまです」
《 2017.07.28 Fri  _  1ぺーじ 》