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ピカソとその周辺

「ピカソとその周辺」フエルナンド・オリヴィエ著 佐藤義詮訳 1964 昭森社

ラパン・ア・ジル つづきです

 壁には、トゥルーズ=ロートレック風の情景を描いた黄と赤の強烈な調子のピカソの作品が、暗がりから浮かび出ていた。それは壁に釘付けされて、長い間そこに掛けてあったのだが、ある日申し込みに動かされて、姿を消してしまった。フレデは今日のように裕福ではなかったので、数枚の札でそれを譲ったのだ。大金儲けの機会を逃したのだから、彼は自慢にしていたあの「勘」を欠いたわけである。
 一段低くなっている小部屋には、既にその頃からあったユトリロの作品が二枚、今日でも見られる。その一枚は、フレデが私たちによくしたように、勘定の代わりに取り上げたあの非常に美しい風景画の一つである。もう一枚は、ちょっとできが劣るラパン・ア・ジルの外景である。当時のユトリロは、一枚の習作と一回の飲み食いとを喜んで交換したので、モンマルトルの多くの小売商人たちは、それを利用することを心得ていた。

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ラパン・ア・ジルに掛かっていたロートレックの絵やユトリロの絵 ピカソノ作品などがあったんですね。ときにはそれらの絵は飲み食いと交換でした。
今から見ると 大変な価値のものと 交換していたわけですね。フレデはこわれるままにそれを売り。
名画は 必ずしも画家たちを裕福にはさせなかった。ユトリロ それでよっぱらったんだろうな。

さいならさいなら
《 2016.11.13 Sun  _  1ぺーじ 》