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おっかさんのはなし

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そんな家がありました  NEKO美術館発

あたまが ちょっぴり うすくなった 家がありました
そういうことになると そのことは気になるものです
となりにある 葉っぱで一杯の 木のことが うらやましくなったり
なるべく わかめをたべようなんて 努力したりして

ところで 話はいつものように 大きく変わりますが
かまきりのおっかさんが おおきなおなかで 「どこに生めば一番案ぜんかしら」
そう思案していました
「家の戸口の所はどうかしら」
そうも思いましたが この家の住民のなかに 乱暴にとの開け閉めをする子がおりまして
「この振動はこどもにはよくないわ」とかまきりのおっかさんは 別の所にしようと思いました

「それじゃあ となりのふさふさ葉っぱのしげる木の 中腹辺りはどうかしら」
のぼりはじめましたが ちょっと立ち止まって考えるのでした
「こんな高い所じゃ 風でも吹けば 葉っぱの数だけうるさくて こどもたちはねむれないかもしれないわ」
それでやっぱりおっかさんは 別の所を探すことにしました

なんにちかして かまきりのおっかさんは おなかがいたくなってきました
「あれ!たいへん ちかずいたのね いそがなきゃ」
そういって つたのからまる ぎんなんの木をみつけました
「これなら まだ小さな木だから おなかがいたくてもまにあうかもしれない」
そういって よたよた のぼりました
「よいこらしょ やっとまにあったわ」
おっかさんは いきをきらしながら かみさまにおしえられたとうり
うみました

とても小さなぎんなんの木ですが 雪もここまでたかくはつもらないでしょう

***

ぴーさん かまきりのおっかっさんは ぎんなんの少年のような木のてっぺんに産んでましたよ。
玄関からの距離は 人間にしたらさほど遠くない所ですが 身重のおっかさんにしたら大変だったでしょうね。
わたしはその木につたがからまってるので はさみでちょきちょきはがしていたのです。
ひさしぶりに そんなことをしたりして。
「やや!」ですよね。つたは屋根変わりにあったほうがよかったのかなぁ。すれすれのところでした! おっかさんの大切なたまごまでちょきんとやらなくてよかったなぁ。
もじもじ。

「どこでおっかさんはうんだのかなぁ」などとおもっていたわたしに「ここですよ」と教えてくれたのでしょう なんてことも思うのですが。

ことしは草ぼうぼうで そのうえ蜂の巣も所々にあるので それも理由にして 庭は 草博物館にしていたのですが。

そんななかでの できごとでした

さいならさいなら
《 2016.10.07 Fri  _  ペラ本 》