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手品のようにね

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そこのけしきになっている  NEKO美術館

ひるさがり
崩れかけた壁土を見ながら
そこにすんで かおあらって その馴染みの道を
歩いてみる
これを経験空間と呼ぼうかな 仮想空間じゃなくてね

それがきまぐれなわたしの 束の間の時間
だからわたしはテレビで 十分なのだ

わたしは子供時代に 村のかなりのところまで
歩いている
母にもついていった

そのなかで 馴染みの景色が 身についているのだろう
そこは わたしの村だけではなく 各地にありそうだ

テレビでも この田舎の古い壁でも すぐにそこに
立ってみる 手品のようにね

《 2016.09.23 Fri  _  わたしでいいですか? 》