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せろふぁん

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粒子  NEKO美術館発

わたしはそのとき 小学生
得意分野は バレリーナを描くこと
ともだちに ノートを差し出されるほど 人気があった(この話何度目かなぁ)
ま これはちょっとおおげさだけどね(これははじめて)

それは「少女クラブ」の漫画を描き写したのでもなく
かといって ドガの踊り子のようでもなかった

いまからみると 超ヘタなのだ
それでも 得意になって 何枚も描いていた

そのころから うまいのかもしれないと
わたしは思ってた
だから 何人かはその空気にそまったのかも

うまい人は不思議だったろうな

そんでね いま現在 そのバレリーナの粒子というものがあるとしたら
おどりながら ぴゅーっと 遠ざかっていくのよ
ピンク色のシューズ ピンク色のふく着てる(バレー割烹着じゃないよね)

それでね遠くで うであげて まるにして そんで
スマ先をツンツンさせて踊ってる
へたっぴーなのにやっぱり得意そうに踊ってる

ところで67歳のおばはんは
哲学的に 子供服は たいがい 大人には似合わない
大きなリボンを外しながら そのバレリーナを
見つめてる

あの いま さらに粒子になりつつあります(人体をこえると涅槃の世界なのです)

あの子どもの頃に戻りたいという大人は
いっかい あなたをきりぬいて
あのバレリーナに そっとあわせてみて(これは 人体をとどめております)

とうめいな ぶるーのセロファンのきりぬきよ
あてはまった? あなたすごいね 哲学的に言うと
わたし?
哲学的がどういうことかわからないから
黙ってていい?
《 2016.09.22 Thu  _  ペラ本 》