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いっすん
いっすんたこ NEKO美術館発
いっすんだと おわんにのって旅に出るんですね
わたしも ほんのこどものころ たらいにのって 池に浮いてたことがあるんです
兄のうちのひとりが考え出した様でした
たな池という 近所の人も家も使う池です
家の池から水が親子のようにながれてきていました
黒くなったなべのそこや 足もあらったり やさいもあらってたかもしれない
わたしはいっすんのりこになって そこからみる石がけは へびが顔を出しそうで
かえるもいました
目の位置が違うと みえるところもずいぶんちがいますよ
わたしはこの経験をいつまでもおぼえています
兄は笑っていたように思います
末っ子のわたしは こうしてよくからかわれたりしていたのです
ところでこのおわんはね 古い物です
だけどリサイクルショップのうらてにすておかれていたのです
木は 使いにくいと手入れの苦手な私は思います
でもうつくしいものです
あとりえのなかで お話がはじまります
《 2016.09.01 Thu _ これくしょん 》