Fさんからのおたよりです。
カンジンスキー 円による構成
この絵、強いですね。
カンディンスキーには好きな絵がないと
思っていました。
見方を変えなければと思いました。
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Fさんおたよりありがとうございます。
この作品は 1926年のものですから ドイツのバウハウスで教えていた頃のものでしょうか。
ここにこんな事が書いてあります。
カンディンスキーは、厳密ではあるが、理に傾き過ぎるところがあり、クレーは、繊細な一面、やや体系性に欠けるとともに、多少懐疑的、カンディンスキーは終始、造形に関するハーモニーの理論は性格に習得されうるもの、という意見で、その授業では、ここの要素の取り扱いが、科学的研究とでも云える性格を帯びていた。かれは色々な物を分類・比較するのを好み、それらのものから、線とか色彩などの構成要素を抽出、そして、この抽出された諸要素を基礎に、造形場の手段ー点、線、平面、空間、運動ーを分析、説明するのが常だった。
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このクレーとカンディンスキーの比較は面白く これらはこの本のさいごのあたりに書いてあり わかりやすかったです。たまにわかりやすいこともかいてあるんですね。
カンディンスキーの絵のなりたちとクレー、比較してあるからきっとわかりやすいんだと思います。わたしはまだクレーのほうが親しい感じがしているからでしょうか。
作品を生み出す者のやりがいのひとつには 「その発生したいきさつなどを上手に話す」
なんてこともあるんでしょうね。