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ブロンテ姉妹

「ブロンテ姉妹」その知られざる実像を求めて 中岡洋

家庭教育

 しかしブロンテ姉妹の知性は早熟で、パトリックはのちにギャスケルに手紙のなかで子どもたちの様子を語っている。シャーロットが7歳、エミリが5歳、アンが4歳のころ、パトリックは一人ひとりに質問をしたことがあった。アンには「彼女のような子どもには何がいちばんほしいか」と聞くと、アンは「年齢と経験」と答えた。次にエミリに「いたずらっ子のブランウェルにはどうしたらいいか」と尋ねると「よく言って聞かせてみて、それでも聞き分けがなかったら鞭で打ちなさい」と答えた。シャーロットには「世界じゅうでいちばん良い本」を尋ねると「聖書」と答え、「次に良い本は」と聞くと「自然の書」(自然そのもの)と答えたという。これはパトリックがブロンテ姉妹の早熟さを誇張した作り話かもしれない。しかし、姉妹の答えはそれぞれの性格とよく調和しているため、作り話にすぎないと簡単に割り切ってしまうこともできない。
 パトリックは子どもたちの知的側面を発達させるため、つねに新聞を読み聞かせていた。父親が留守のときは、長女マリアが妹たちに新聞を読み聞かせるという熱の入れようであった。その結果、知らぬ間にブロンテ姉妹はみんな政治好きの人間になっていた。姉妹が残した初期作品において、政治に関わる事件や物語が数多く登場しているのはこうした理由によるものである。新聞のほかにも保守系の政治と文学をリードする文芸誌『ブラックウッズ・マガジン』を地元の医師から借りて読み、やがてこれもまた保守系の文芸誌『フレイザーズ・マガジン』を一家で定期購読するまでに至った。姉妹は村の子どもたちとは遊ばなかったが、「裁縫、手芸」などの家庭科科目をこなしながら、新聞、雑誌、書物によって多くの知識を獲得したのである。

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いやぁ その時代によって こういう教育というのもあったのですね。
何でも揃う時代ですが こういうふうに今 こどもを育てるのは むずかしいかもと思いました。父親のパトリックのことをよく聞き新聞でいろんなことを知り 政治にも関心を持っている。雑誌も読み 裁縫、手芸をこなす。自分なりの考えを持ち よその子どもとあまり遊ばないから みんなにあわせてということもない。
「それでいいのですか?」なんて皮肉ってみたくもなりそうですが 今がそんなにいいのかというと どうでしょう。「家庭教育」何と固いタイトルとちょっと読むのをやめようかなと思いましたが 読んでみると なんか考えさせられるのです。なんなんでしょうね。ここではシンプルに押さえる所押さえてるやんとね。
いやそのころのある家庭のことなんでしょうね。

朝ドラの「トトねえちゃん」見てても お父さんがいない 食べ物もない 戦後の大変なくらしのなかで お父さんが亡くなる前に長女の常子に言ったことが しっかり根付いて
前向きで 手を取り合って生きていますよね。こんなにうまく育って と感心してしまってる私は どういうもんじゃろなぁ(笑)

「どんなに生きてもいいねんで」これはむずかしいことかも とかね。 新聞読んで本読んで 裁縫 手芸 料理できて 生きる指針がはっきりしてて それでもそのわくからぬけだしていくこども。これはなかなかの人になるやろな。
「最初に自由ありて」はどういう方向に向かうのか なんてね。

昔のはなしなんだけど 昔って なかなかのところもたくさんかくされているのかも。

さいならさいなら


《 2016.07.15 Fri  _  1ぺーじ 》