寒山 中国詩人選集 昭和33年 岩波書店
ここ林中に一樹あり、林のできる前から生じ、
その樹齢はすでに一倍を越える(?)ほどの老木である。
その根は天地の変動をも経てきたし、その葉は風と霜のために
幾たびとも知れず枯れまた生じた。
人はみなこの老木の外がわが見すぼらしいのを笑うが、
その内がわの木めのみごとさを愛するものはない。
見よ、この木は皮膚をすべて脱し去って、あるものはただ一つの
真実だけである。
***
書いてあることを 読んでみるだけです。
そして 老木のことを想像してみるだけです。
さいならさいなら