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両者相並んで善きもの

「寒山」中国詩人選集 昭和33年 岩波書店

以前「寒山」をちょこっと やりましたね。
それも漢文ではなく こういうふうに

生死の譬えを識らんと欲せば
且らく氷水を将って比えん
水結ぼるれば即ち氷と成り
氷消くれば返って水と成る
已に死すれば必ず応に生まるべく
出生すれば還って復た死す
氷と水と相い傷なわず
生と死と環た双ながら美し

これだと まだ私にはわかりません

生と死についての喩えを知りたいというなら、まあ氷と水とで
喩えてみることにしよう。
水は凝結すると氷になり、氷は融けると水に還元する。
それと同じように、死んでしまうと必ずうまれかわるものであり、
生まれでるとやはり死ぬものである。
氷と水とは、しかし、相手を傷ないあうことはない。
それと同じく、生と死とはやはり両者相並んで善きものなのである。

ここで わかって感動しました。
この喩え 美しいなぁと 
それだけのことしか 言うことができないんですけど
「氷と水とは、しかし、相手を傷ないあうことはない。
それと同じく、生と死とはやはり両者相並んで善きものなのである。」

死というものが なんか暗いことのように 考えることもありますが
「両者相並んで善きものなのである。」といわれると 救われたような気に
なるのは 私だけですかね



《 2016.04.28 Thu  _  1ぺーじ 》