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2人

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電車の中で

私は電車に乗っていました。
そのときに 年配の人が2人 こんな会話をしていました。
ーどういう話?

この2人は 一人は反骨の芸術家とでもいいますかね
もう一人はおだやかな紳士って感じですかねぇ

ー2人とも男性?

そう 反骨の人は かりにHさんにしますね 紳士風の人はSさん
Hさんは「新しい芸術家をどんどん入れていきたい」というようなことをいうんです。
Sさんは「やはりね 長くやってきて それなりの力のある人を 大切にしなければ
なりません」というんです。
そんな会話中 2人がけっこうぱちんとぶつかったときがあるんです。

ーどういうとき?

Hさんがね 「子供の描く絵はすばらしい」といったんです。
そうするとSさんがね「子供の絵には直接ぶつける 力強さとか そういったものが
あるけれども それはあくまでも それであって 子供の未熟さのままだと いけないんだ」というんです。

ーふーん

「子供の未熟さを卒業して ちゃんと基礎から勉強して行かなきゃいけないんだ」
そうSさんはいうのです。2人ともかなりお年をめしたかたなんですけれど なかなか
濃い話なんですよ。

ーそうですか

こちらから見えるのは 硝子窓にうつっている顔ですね。
Hさんは目がするどいというのか 激しく情熱的。 Sさんは紳士風のおだやかで 目がなんだか澄んでるんですよ。

ーへーそうなんだ

***

だれがだれ?ということですが ここからはわたしの独り言が始まるんです。
わたしは Hさんタイプかなあ いや「反骨」と「がんこ」はちゃいますよね。
もしSさんタイプだったら わたしは淑女ということになりますね。ありえない。
もじもじ じぶんに反骨するタイプの人もありですかね。これは自己攻撃型反骨号
しかし まわりはこのタイプに関してはそっぽをむいて「おまえはちがう」とぬかすやろなあ。

でも ここにあのピカソが出てきたら どうなる? HさんとSさんとピカソ。「子供の絵をまえから描きたいと思てたんや」
そしたらHさんがぜん勢いづくやろな。
しかし Sさんが どうして目が澄んでるんやろ。安らぎも調和も 目にはええんやろか。



《 2015.12.11 Fri  _  ペラ本 》