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ゴーグ

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『印象派時代』福島繁太郎著 光文社 昭和18年の続きです。

第9章 ゴーグ

 その後アントワープやヘーグに行って修行をはげんだ。画家アントン・モーブに教えを受けたこともあったが、主として独学により美術館に通って勉強した。彼の古書に関する鑑識はすぐれたもので、マイエル・グレッフェが、ゴーグは作家となるよりも危く鑑賞家たらんとしたと評したほど熱心であった。彼は古書に関して弟テオドルにしばしば書き送っているが、その中で面白いと思うのは絵画は迅速に制作しなければならないという意見である。
「...オランダの古書を顧みるにあたってとくに自分を驚かしたことは、その大部分が迅速に描かれてあることである。すなわちこれらの大家、フランツ・ハルス、レンブラント、ロイスダール及びその他の人々ができるだけ最初の一筆を多くのこして、最早そのうえに筆を加えて行こうとしないことである」と述べているが、一方彼自身もまた驚くべき速力で制作し得る才能を持っていた。さればこそ中年からの画家であり早逝(そうせい)した彼にして、おびただしき多数の油彩とデッサンをのこすことができたのである。
 迅速に制作し得るかどうかということは、人の性質により一概には云えないことではあるが「最初の一筆をできるだけ多くのこす」というのは味わうべき言葉だと思う。
「最初の一筆をできるだけ多くのこす」ということはすなわち最初の一筆を下す前に、描かんとするものをはっきりと把握し、その方向にひたむきに制作していくことである。 これは絵画に必要なことではあるまいか。日本の油彩家は油絵は描きなおし得るものだという考えからか、不用意に筆を下してあれでもない、これでもないとこね回す人が多いように思われる。そのために色彩を溷濁(こんだく いろいろな色がまじってにごる)せしめ、画面の生彩を失わしめている場合がある。あるいはセザンヌ中期の制作方法が頭にこびりついてるのかもしれないが、これは変則的であって常道ではない。そのセザンヌさへ後期に至っては、描くことはますます慎重にはなったが、最初の一筆はできるだけ多くのこしている。
 ヘーグ時代の作品として、しばしば引用されるのは「悲しみ」と題する寓意的な作品(物事に托してある意味をほのめかすこと)である。
ゴーグはごくまれに寓意的な作品に意欲を感じたが、彼の素質は明らかにこの方面には恵まれていなかった。この作品も決してすぐれたものとはいえない(今回の作品とは関係ありません)。
後にアルルにおいてゴーギャンの感化か「ラベルスウズ」を描いているが、これも彼の意図した「揺り籠の中で子守歌を聴くような」という感じは少しも現れていない。単なる老婦の肖像に過ぎない。
 また「悲しみ」はこのモデルにゴーグがすっかり同情して持ち金を入れあげ、数カ月にわたって下宿代も払えず、遂に家人によって父母の家ヌエネンに連れ戻されたというエピソードがあるので有名である。

***

ゴーグ ゴッホと今ではいっていますが。 
「ラベルスウズ」 私が見た画集には「ラ・ベルスーズ(子守唄)」1889となっていますが 絵の中には ゆりかごはしいていえば 持ち手のところを感じさせるものがあるだけです。「揺り籠で子守歌を聴くような」は少しも現れていないー著者は書いていますが いやあ この絵は 老婆の表情といい バックの花模様といい 魅力あるわー。
それにしても なんで 赤ん坊と揺り籠を描き込まへんかったんやろ?(笑) ゴッホはみんな見えたものはまじめに描いてる と私は思ってたんですけど。

「悲しみ」という絵は一時期同棲した娼婦を描いたものだと思います。みごもっている女の人でね。
10代のときに父が買ってきた河出書房の画集には載ってませんね。
ライナー・メッガー著「ゴッホ全油彩画」という分厚い本をもってるんですが ここにはあるはずやなあ と思ってタイトルをずーっと見ていくと なんとゴッホの絵は多いんでしょう。10年ほどの間にこんだけも描いたん!!びっくりぽんやわ。

「最初の一筆をできるだけ多くのこす」ということはすなわち最初の一筆を下す前に、描かんとするものをはっきりと把握し、その方向にひたむきに制作してゆくことである」

まあよくわかりませんけど これでゴッホはこんなにたくさんの作品を描いたということかしら。

この分厚い画集をもっとみていきますとね 「ラベルスウズ(子守り女)」の絵は 同じ構図ですが それぞれ色が違う5枚の絵の中の一枚で 1889年12月にか描いているのです。12月 1月(2枚) 2月 3月と。 顔の色さえぜんぶ違います。バックの花模様だって。キャンバスのおおきさも違います。

私は自画像一枚描くと 「ああつかれた」と思ったものです。 それにこんなに細かい背景は描きません。このエネルギー 

さいならさいなら


 
《 2015.11.23 Mon  _  1ぺーじ 》