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1ぺーじ

『ピカソとその周辺』フェルナンド・オリヴィエ著 佐藤義詮訳

決闘

 1907年のことだったと思うが、数カ月留守にして、スペイン旅行から帰ってきたピカソは、大喜びで彼のアトリエと親友たちと再会した。
 文学界に知られ始めていたアポリネールは、ジャーナリズムと美術批評の仕事に没頭していた。「ファランジュ」を編集していたロワイエールや、「マルジュ」モンフォールに協力していた。
 ある夜、「ファランジュ」主宰の夜会からの帰途、ピカソと彼が、バスの屋上席から、携えていた同誌を通行人に投げつけたのを覚えている。いささか酩酊していた二人は、この分配にすっかり打ち興じていたものだ。
 毎日のように雑誌や書物の包みを小脇に抱えて、何時も講演から講演へ、マチネーからマチネーへ、執筆から執筆へ、宴会から宴会へ、会合から会合へと、忙しく駈け回っているアポリネールの姿が見られた。
 彼は「クリ・ド・パリ」のジャン・ド・ミティと親しかったので、パリ中のあらゆる騒ぎに精通していた。彼はまた彼を非常に愛していたラ・ジュネスの友だちだったが、夕方の五時頃にカフェ・ナポリタンに行けば、果てしのない討論に熱中している二人に会うことができたものだ。

***

「果てしない討論 夕方の五時頃にカフェ・ナポリタンに行けば」
アポリネールの一番輝いていた頃のすがたですか。
数カ月のスペイン旅行から帰ってくるとピカソを待っている友だちがいた。よっぱらいながら話をする仲間たち。 夫なんかこういう時代や活気をいいと思うでしょうね。
今でもパリの街角をテレビで見ますと おしゃべりが楽しそうです。わたしはこうして一人でこうした本の中での活気の中で 楽しんでもいいですか。
まだここのところは続きます。ゆっくりやりますね

さいならさいなら

 
《 2015.09.16 Wed  _  1ぺーじ 》