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1ぺーじ

『印象派時代』福島繁太郎著 光文社 昭和18年の続きです。

シャニックとスウラー

「グランド・ジャケットの日曜日」(7月24日に絵をアップしてます)は注目すべき作品である。印象派の流れを汲む点描の技法によりながら、その内容においてはまったく異質のものとなっている。
 印象派が感激の即興の作品であり、すべてが躍動の世界であるのに反し、スウラーにおいては感激は理知によって統御せられ、色彩、調子、構図、すべてが均衡を保ち調和を得て、古典の落ち着きを取り戻している。
 調和こそスウラーの芸術の本質である。スウラーがモーリス・ボォブールに与えた手紙の中の芸術論は「芸術とはハーモニーである」という言葉に始まっている。
 印象派は自然美の鑑賞者心理に終始していた。美しい自然を見た通りに光学的にあらわすことに満足していた。「印象派は早撮り写真だ」とシャニックが云っていたのはかかる見地からの批評であった。
 スウラーは自然の実感をあらわすことにのみに満足せず、実感のみならず美感をあらわさなければならないとした。そして自然は元来無秩序なものであるから、人間の精神力により秩序を与え、これを再構成して表現しなければならないと考えた。印象派の自然美の鑑賞者心理から、構成する建設者心理へと変わっていったのである。

***

この本で「グランド・ジャケットの日曜日」、白黒です。印刷技術の問題 本物を未だ見てないという問題など(そんなこともあったそうです)世界は今のように流通も 撮影技術も進んでなかったのでしょう。この本が出された昭和18年は 日本は戦争による物資の不足など そんな中でこういう本が出版されていたことに 私は驚きとともに よほどこういうことを一生懸命勉強した人なんだろうなと思いました。

「印象派が感激による即興の作品であり、すべてが躍動の世界である」

「スウラーにおいては感激は理知によって統御せられ、色彩、調子、構図、すべてが均衡を保ち調和を得て、古典の落ち着きを取り戻す」「調和こそスウラーの芸術の本質である」

「印象派は早業写真だ」シャニックはいった

そうですか。理知と統御 ふむ 私はやっぱり「感激による即興の作品、躍動の世界」に惹かれてたんでしょうね。印象派大好きといってたのは そういう画家たちの作品だったんでしょうね。
「落ち着いて考えながら描く」もしかして 私はいつもあわててたあんちゃう?この問題は 私の場合 つながらしてもらえるんやろか。なんか「ゆっくり色を載せていく」 あこがれるなあ。

さいならさいなら
《 2015.09.07 Mon  _  1ぺーじ 》