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おたより

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しばかり 私の生まれたところ


しばかりというと 庭の緑のしばふを思い起こす人の方が 多いでしょうね
わたしは しばふのある 庭は 持っていませんが
おじいさんは しばかりに おばあさんはせんたくに そこにおおきなももが
どんぶらこどんぶらこと ながれてきました ここまであってますかね?
そのしばかりに けっこう親と行きましたよ
おいこという しばや ものを背負う ひもは 昔話のとそっくりです
そのしばを何に使うかというと それで おふろをわかすのです
かんてきに 火をおこす時にも 少し
からけしもつかってね からけしというのは それはね ふろをたくと しばのもえかすが すみほどではないけれども のこるのです それとしばでね
いまはバーベキュウなんかでねで 
とうもろこしやいかやさんまを焼くわけ いっしょやん

私は 昔といわれてることの しっぽを知っています
じまんしたいなあ
ほんの少しの間だけ しばかりに行って しばをおいこで おぶって
ふろたきばんをして そこでむかしの雑誌をひらいて
夕焼け空を みあげて じれったいほど ながくふろがわかず
ずーっと ぼんやりとして
それが つまらないのか うれしいのか その基準は しらなかったわけで

高校を卒業して 都会に出て そして 今までは なんて不便なところにいたのだろうかと だからもうあそこで住むのは やめようと思いました

そうか むかしのしっぽは わたしの中にありますよ
水洗トイレを流す時 こんな便利な暮らし どうなるんだろうと
ときどき 悪いことしてるような もうつぶしのきかないような
そんな気がしますよ

「なにをいうか」そんなふうに言う親も もういません
これも おたよりです だれに?
《 2015.08.05 Wed  _  おたより 》