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1ぺーじ

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『犬とくらす』 NEKO美術館発です。

『ねこでいいですか』を連載していました。私たちはその前に犬もかっていました。
ミッキーという雌犬で 2度出産しました。31年前の話?
大阪の交野市という所でした。そこの製材所の片隅に お母さん犬といっしょにいました。まえから子どもに犬が欲しいといわれていたのです。
家は 夫がサラリーマンをやめて 絵描きになりました。こどもは4人 そのわりには一軒家に住んでたり 貯金なんかすぐそこをついて 絵描き一家の貧乏暮らしの始まりです。
こどもらに 何か買ってほしいとねだられると 無性に腹が立っていたので きっとお金がだいぶなかったのでしょうね。そのころミッキーはあっというまに よくいる普通の大人の犬になりました。
太宰治の『畜犬談』によると「私は、犬に就いては自信がある。いつの日か、必ず食いつかれるであろうという自信である。私はきっと噛まれるにちがいない。自信があるのである。よくぞ、きょうまでくいつかれもせず無事に過ごして来たものだと不思議な気さえしているのである。諸君、犬は猛獣である。」『きりぎりす』太宰治の中にあるこの言葉はこの本の帯にある「ピース又吉がむさぼり読む20冊」とどうかんけいするのだろう。なぜなら私はきりぎりすも畜犬談もはたして太宰治が書いたものなのか ピース又吉のその本の感想文なのかわからないのです。
それでもこうして犬の話が出てくると 犬は人間と違って牙の鋭いものがあるとか うちにかわれて しっぽをふって人間に近づいているけれども それは信用できないとか 読んでしまったのでした。
そういえば 私もミッキーという犬をほんの子どもの犬のときからかっているけれども 一抹のこの手の心配をしていたのを思い出します。子どもの中には犬小屋にはいりこんだりして ミッキーのことを 恐れる風ではありませんでしたが。

あっ かみなりだそうです。このへんで さいならさいなら 
《 2015.06.20 Sat  _  エッセー 》