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1ぺーじ

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『植草甚一コラージュ日記』の続きです。

この文面の前ちょっとと後ろに1ぺーじほどあります。打つの、だいぶ上手になってきたんです。ブラインドタッチはまだなんですけど、はい。

一月二十四日・土・
いい天気だ。六時に目がさめ、変なクセがついたなと思いながら起きあがって、ゆうべの残りのコーヒーをわかして飲み、タバコをすっていると眠くなったので九時半まで寝た。(前)

それで出かけるのが二時半になり、新宿の紀伊国屋へ行けばフランスの本が何か来ているような氣がした。そうしよう。ついでに小田急デパートの二階にカメラ部があるから、ヤシカ・アトロンのフィルム・レヴァーが折れたのを修理してもらおう。「鬼平」用に使ったアメリカのルーズリーフ手帖の穴にあうペーパーがあるかな。 カメラ部ではアトロンがこんなふうにこわれたのは知らない。だから修理費の見当がつかないと言うから、八千円くらいだろうとぼくは言うしかなかった。チャチなカメラなのに直すと高いからやめたことがある。けれど本の表紙の接写用にまた使わなければならなくなった。ルーズリーフ・ペーパーのほうは店員が全部しらべたけれど穴の合うやつは、やっぱりない。時計をみると三時五十分。ハルクでニットの外套みないなのがバーゲンでブラさがっていて六千八百円。面白いパターンなので、どうしようかと考えたあげく買ってしまった。そのあとで焼きトリの串焼き、おいしそうなので六本買う。七百八十円。 紀伊国屋では読みたくなるフランス小説の新刊が五冊あった。一万二千円ほど。高くなったなあ。ニューヨークのフランス新刊もいい値段だけれど早く来ている。それよりも高くなった。帰ったのが六時。焼きトリをたべボクシングのTV実況が終わったのが九時。「ジュノン」を書きあげたのが十一時半。フランスの小説をめくった。(後)

***
植草さんの「変なクセ」とは「早起き」ですか? よし、わたしもそーひとこと言おう。ねこのムラカミ記者のせいなんぞにせずにね。「変なクセなんです」って。 コーヒーをわかしてタバコをすっていると・・・なんだ早く言ってくださいよう、タバコ吸ってるんですね、どうりで変わった灰皿買ってたもんねえ。お酒は飲みましたっけ?こんどはお酒のことが気になります。まあ植草流ですからいいですけどね。 早川の菅野さんおとなしくあらわれる。おとなしいなあ。女性ですか?想像しなければなりませんので、あしからず。 渋谷の横町の石井さんのところへ古本を買いに行きたくなる、ですか。 お店じゃなく個人の横町の家にまで古本求めて、などと思わしてくれますが、そうじゃないでしょう? ここは洋書の古本が一番おもしろいのね。古本はまけてくれるのでいいですね。植草さんは値切るんですか、それとも常連だからむこうがまけてくれるのかしら。 フリーマーケットは、まけさせる時の交渉が面白くて私は好きなんです。なんせ値段が安くしてあるのにさらにまけさせる。あくどい買い手ですが、そこは笑いでもっておかしく交渉しなきゃと思っています。関西言葉はこんなときぴったり。「さがしながら二時間ばかり遊んだとなるとこんな安あがりなものはない」ほんとに。フリマもそう。 うちの若者息子が高い新品の買い物をするんですよ。ですからすっからぴんですよ、いつも。それでもこれが元気のもとらしく、「好きな買い物ぐせ」はいずれにせよ「止まらない!」ですね。 きょうのコーヒーは「ヒサモト」。いまでもあるかしらん。寒い寒い一月。

一月二十五日
東京には雨の日が、雪の日がないんきゃあも。(どこのことばきゃあも)
「ジュノン」の原稿を書こうと廊下に立つと、そこに「チェルシー」マガジンのバック・ナンバーが。手に取って読み出してしまう植草先生。 家でも外でも寄り道が多いわ。 全部を訳して一冊にしても面白いだろう、すぐに「本」にしたらどうだろう、と思うところ、うちの夫せいにもそんなところあるなあ。ぱっぱっと思いつくんだろーな。この人のアンテナ、宇宙人もタジタジやわ。(宇宙人ねたはもう古いで) 「わが心はグリニッチ・ビレッジ」ショーン・マンリー、いっぱい註をつけて自分で訳したくなってくる。ショーン。マンリーは男ですか女ですか?  「宝島」の小泉サンと待ち合わせをする間も池波正太郎の「火の国の城」をさがす。でてこないから机の下をさがしてみたり。でも他の所から出てくる。にてるなあ、ごみひろいやフリマと。宝物やさがしものはどこにあるのか、簡単にはわからないのがまた魅力なんよね。(この前買ってきた気管支炎用のコーラ、気が抜けてる、関係ないですね)  カメラ部ではヤシカ・アトロンのフイルム・レヴァーが折れたので修理に。ヤシカ・アトロン、コダックとかキャノンとかと同列ですか?(ヤシカ、知らんなあ。舶来でっか?) 「本の表紙の接写」植草さんは表紙を接写してるんや、仕事に使ったのかもしれないけど、置いてながめるだけでもよさそうやなあ。 私はいまカメラをや休んでるけど、あのフィルムの入ったカメラ。デジカメやらスマホやらがカメラのかわりしたりして。カメラ全盛期は終わったんですかあ。わたしのカメラ時代だと、こういうこと読んだら真似してたかも。  ルーズリーフ手帖の穴にあうペーパーか。わたしもこういうの持ってたけど。アメリカのと穴の位置が違うのかあ。 
レコードやテープやビデオテープみんな「おや」「もうないの」。さっさと通り過ぎて行かないでよう。テレビだって。 修理だって店員さんは「買い変えたほうが安い」と言う。愛着ってものがあるんですよう。安いのはわかっても、簡単に捨てるのがどうも。(ぼやくな老人)。 ハルクで バーゲンの外套がぶらさがってる、もう誘惑がいっぱいや。どうしようかと「迷う人」は買わない、「考える人」は買ってしまう、植草さんのようにね。(かぎらないよ) うちの息子には「カネがないんだったら買うな!」とハハはどなるんだけど、植草さんはありそうだからなあ。こんな植草さんのこと奥さんの梅子さんはどう思ってたんやろ。 (ムラカミ記者が無駄吠えをしてるわ。しかしほんとうに無駄なんやろか)
焼きトリ串焼き、あのいいにおいにつられましたな。一本130円?いまはどうかしら。義姉は妊娠中、焼きトリが食べたいなどと言って大学生のわたしもついてったなあ。
屋台で食べるのが一番のものってあるよなあ。 紀伊国屋で一万二千円ほどのニューヨークのフランス新刊(植草さんは英語とフランス語ができるのか、それとも英語だけだったのか)。 帰ってからボクシングの実況を。だれが出てた頃かなあ。ファイチング原田(なまってる?)力道山は空手チョップだし。 この日は仕事のあとフランスの小説をめくっておしまい。 だんだん植草スタイルが見えてくる。 切り抜きコラージュ入り(タイトルにあるじゃない)。このさりげない入れかた、いいなあ。そのくせ魚だって人だってくせがあっておもしろい。



《 2015.01.15 Thu  _   》