Sちゃんからの手紙です。
ご無沙汰致しております。
皆様の元気な様子嬉しく思います。 貴方の本、今度米子か松江に出たときに買いたいと思います。Nさん(夫)の分も出たのですね。 先日はテレビでNさんのルポ見ましたよ。何分にも変化の無い田舎のことちょっとした騒ぎでした。わたしはまだ寝ていたのですが、母が「Nさん出てるけどけどのりちゃんの旦那さんか」と聞きにきたので「そうでしょ」といってあわてて起きて見ました。 そしたら「K屋のお婆さんにも見せてあげよう」と云って母はK屋に電話して、Nさんの洋服の色やらチャンネルの数字やら眼鏡をかけてることを云って、電話を置いて一緒に見ていたら、また電話が鳴って、K屋のお婆さんが電話をかけながらテレビを触っているらしく、いろいろ聞いているらしくまた同じことを繰り返していましたが、「分かった分かった」と云ってる声が離れて室まで聞こえていました。
何かあると親戚一同という感じで、都会では感じられないことです。 何も余分なことにまで手を出さないことが普通になってしまっている自分が場違いな感じです。
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Sちゃん1982年のおたよりなつかしく読ませてもらいました。ありがとうございます。
Sちゃんはこのとき36歳ぐらいかな。計算まちがえてたらごめんなさいね。
わたしたちは夫が作家になるというので、手始めに「ふーふー通信」と称してお互いエッセイで私たちの貧乏暮らしを書いたりしていました。夫は作家になるとどこかの新人賞に応募したりしていましたが、いまいちふるわず「作家なんか、賞が出るまで待たせ過ぎやわ。こっちは生活があるのに待ってられん、自分の性にあわんわ」とかなんとか言って、さっさっとこんどは画家に進路変更をしてしまいました。 作家はきわめてませんので(笑)結論はどうかわかりませんが、画家もさるもの、貧乏画家という言葉があるように、本当に貧乏になってしまい、一ヶ月先の見通しもたたないありさまでした。 しかしテレビに出ている? なんでだろう(笑)。 そうそう2人で本を出すことをどっかの出版社に持ちかけて、それで、出版の運びとなり、夫は離婚経験があるというので、離婚の今事情のルポをしたのかな? 夫せい、なんのルポだったのかおぼえているかしら。 サラリーマンから一転、自由業に。それも作家になろうなんて、無謀ですよね。 Sちゃんも夫せいも同い年だと思います。 2人とも新しい生活に突入していたのですね。
海辺のSちゃんのいるところではこの夫せいのルポはビッグニュースやったんや(笑)。 K屋のお婆さんやSちゃんの家族の様子が手に取るようにわかりますよ。お世話になりましたね。 そのお婆さんもSチャんのお父さんも亡くなりました。 おたよりは私にはとてもなつかしく、みなさんにも伝わればいいなあと思っています。
おたより少しずつ書き写しますね。
そしておたよりおまちしてます!