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2021.09.05

オコタと、ヘゼリヒ。/ text.成瀬文子

ああ、かわいい!なんてかわいい。
「好き」の原点に帰るようなイメージ写真です。

こんにちは。アトリエナルセのデザイナーの成瀬文子です。
みなさん、お元気でしたでしょうか。9月ですね〜
なんだかよくわからない夏が、もうすぐ終ろうとしています。

アトリエナルセの7月と8月は、つぎのシーズンに向けての準備期間。
秋冬ものの撮影をしたり、来年の春夏のデザインを考えたり、水面下での活動をしておりました。でも8月もお盆をすぎると、デザイナーとしては、はやく秋冬ものをみんなに見てほしい欲が高まり・・・。9月がくるのを、首をなが〜くして待っておりましたよ。

さてさて、そんなわけでゆるりゆるりと、アトリエナルセ2021秋冬スタート〜!

いやはや、いっきに冬にひとっとび!な、企画からスタート!でございます。

【—–ちょいと、冬へ。|  ケープ&ミトン 先行受注販売】

どんな企画かというと、みなさまお馴染み、横田株式会社の「DARUMA|ダルマ糸」とのコラボ企画、ニットの先行オンライン受注会です。
※受注期間は、9/5(日)〜9/10(金)までの6日間。お届けは、12月上旬頃となります。ご注文に際しての注意事項は各商品ページの赤文字をご確認くださいね

1点1点手編みだし、せっかくなのでふつうの既製品よりもおもしろいものをつくろう!ということで、ダルマ糸さんと始めた企画。去年は、ケーブル編みのロングマフラーと、ループ柄のミトンをいっしょにつくらせていただきました。

そしてこの企画は、手編みはできないけど、手編みでつくったものはほしいのだ。という方にできあがったニットをお届けする。という、うれしいコラボ企画だったりもします。
(自分で手編みしたい!という方には、ダルマ糸さんの「DARUMA STORE」にて毛糸と編み図がセットになった「手編みキット」が12月に販売されますよ〜)

12月上旬のお届けとなりますのですこしお時間をいただきますが、大切な人へ、そして、自分に。ことしのクリスマスプレゼントになったらいいなあ。と思っています。

※ここからご紹介するアイテムは、atelier naruseのOnline store限定アイテムとなりますので、取り扱い店舗さんでの販売はありません

さて。今回のコラボシリーズ。

ミトンはまたつくろう!と早々に決まったのですが、これから紹介するもうひとつのアイテムは、なかなか決まらずにいました。
デザインを考えていたのはたしか、ことしの2月頃。さむかったんですよね。私たちのアトリエがある古いマンションの一室は、2部屋の間仕切りをとっぱらってあわせて20畳くらいの部屋なんですけど、ついているエアコンは6畳用(笑)。そして、西向き。昼くらいまで日陰。夏はいいんですけどね、涼しくて。ただ、冬はもう寒い寒い。そんな部屋で仕事していると、身体がずいぶんと冷えます。室内でもマフラーをしていたり、膝掛けをしながら過ごしていたりするんですね。
足下に電気ストーブをおいてパソコン仕事をしていると、じわじわと首から肩、背中の上のほうが冷えてきます。ひえ〜

一方、わたしはニットカーディガンの「プロデューサー巻きスタイル」が好きで、寒くなったらアトリエに置いてあるカーディガンをいそいそとマフラーみたいに肩からかけていたりして、その時に(あ、こんなプロデューサー巻みたいなかたちのニットはどうかしら)と、ふと、思ったのでした。

頭の中でぼんやりとできあがった姿を思い浮かべつつ、(こんなかたち、か・・・?)とデザインはできていきましたが、できあがったデザインは、(ん、こんなアイテムみたことないぞ)というものだったのですね。こんなのが本当につくることができるのか、どうなのか。わたしは手編みをしないので、編めるか編めないかがわかりません。

よく言えば、編めない人が考えるデザインは、既成概念がないぶん自由な部分があります。ただ、実際つくれるかどうかがわからないので、早速ニットのことがよくわかっている達人、ダルマ糸の牧野さんに相談してみることにしました。

牧野さんとの打ち合わせではイラストなんかもその場で描きながら、そんな「ないデザイン」を伝えました。参考にするデザインがないものですから、伝えることはとっても難しいのですが、「ないデザイン」というのが今回のニットのおもしろいところ。身振り手振りであーだこーだ。

そんなわたしのつたない説明を集めながら、牧野さんは実際に編んだときはこうなる、ああなるんじゃないか、と編み図に変換しながら考えてくれました。

実のところ、わたしは1st(ファースト)サンプルができあがるまで、「んー、思いどおりのものがほんとうにできるのかなあーと、80%不安、20%期待」だったのですね。きっと「ああー、こうなっちゃったか」というものになるんじゃないか。と思っていました。牧野さんに失礼ですね(笑)。

が、しかし。

「1stサンプルができましたー!」と、牧野さんが持ってきてくれたニットをみて、ほんとうにびっくりしました。想像以上。期待以上!!

通常、ニットに限らず最初のサンプルのまま商品になることはめったにないのですが、この「ないデザイン」のニットは、1stサンプルからこれといった大きな修正を加えることなく、できあがってしまったのです。奇跡!

そして、できあがったニットは、こちら(↓写真)!

merino wool ~ocotA~ hand knitted “Hug cape”

メリノウールで編んだ、手編みニットハグケープ「ocotA(オコタ)」。

商品名「ocotA(オコタ)」。もしや、と思っている方もいますかね。そうです。オコタ=コタツからきてるんですね〜。なんともアトリエナルセらしいネーミング。
ちなみに我が家もダルマ糸の牧野さんも冬は、オコタ派。
あったかいですよね〜。オコタに入りながら、ココアを飲んで、みかんを食べて、雪見大福を食べて、ネットフリックス。ああ、しあわせ。
牧野さんはそれにプラスして、編み物をするのだそうです。すてきですね〜

そんなほっこりと、あったかいオコタのようなこの「ないデザイン」のアイテムには、ハグ・ケープ、という名前をつけました。ハグは、ハグですが、あの、ハグ。

わたしたち(40代以降)世代の方はきっとご存知、ドラマ「あすなろ白書」のキムタクが「おれじゃ、だめか?」とうしろからハグする、あのハグ。です。ドラマの話は脱線しそうなので、このへんでとめておきますが、あすなろ白書には恋愛というものに対する憧れがつまっていましたね(笑)。

そしてそして、そんなocotA(オコタ)を編んでいる毛糸は、ふっくらと編みあがる南米産ウールの毛糸をつかって、ざっくりと2本どりで空気を含むように程よい厚みを持たせながら手編みで編みあげています。

きめの細いメリノウール100%なので、直接肌に触れてもチクチクしません。やわらかい肌ざわりです。
また、糸にする前に染められた原料を何色もまぜて作られている毛糸なので、色目にもなんともいえない深みがあるんですよね〜

そうそう。右裾についた切り替えの配色部分は、1本とりにして薄く仕上げています。アクセントになるのはもちろん、裏側のサイドがすこしまるまっているのも、かわいいですねー(↓写真)。

「きっと、編み物をする人は、編みながらこんな遊び心を入れるんじゃないかなあ」そんな思いつきで付け足したようなたのしいアイデアのあるデザインにしたかったのです。

首元、肩、背中をあたためてくれる、室内でつけていても違和感のないニット。
肩から背中にかけて、肩から胸元にかけて、安定感のあるつけ心地です。さすがに、はげしい運動なんかをすると落ちてしまうかもしれませんが、パソコン仕事をしたり、読書をしたり、お茶碗を洗ったり、散歩したり。日常生活における体の動きの中では、問題なく装着できます。むしろ、とてもつけ心地がいい!とも思ったのも、できあがったときに、うれしかったですね。

そして、いろいろなコーディネイトでためしてみましたが、いろんな服にあいます。シャツからの上でも、ワンピースの上からも、もちろんニットセーターの上からも。これは立派なファッションアイテム。自画自賛(笑)!

そしてそして、なにより、ほんとうにあったかいんですね〜

いまから、さむい季節がくるのがたのしみ。
今年はこれがあるから、だいじょうぶ!と、叫びたいところです。

でも、一応さすがにアレですので、アトリエを借りて3年目にして、ようやく、エアコンは20畳用についに変えましたけど。

さてさて、「ocota(オコタ)」のつぎは、「gezellig(ヘゼリヒ)」という名前のミトンにまいりましょう。

「natural wool ~gezellig~ boa mittens」

アルパカ混のウールで編んだ、「gezellig(ヘゼリヒ)」というミトン。

オコタと同様、名前をつけただんなはんによると、オランダ語である「gezellig(ヘゼリヒ)」は日本語の「わびさび」みたいたもので、外国語になかなか訳すことができない言葉なのだそうです。簡単に説明をしてしまうと、あたたかい。とか、ここちよい。といった意味になるのですが、それだけではない、なんだか心がじわっとあたたかくなる、うれしくなる、そんな気分を持った言葉なのだとか。なるほど。いい言葉。

ところで。キャンプのときに着るアウトドアの服装って、なんかいいですよね。
キャンプだ!と言って、いろんなアウトドアメーカーのお店をのぞいてみたりすることがあります。(キャンプ、まだ1回しかしたことないんですけどね)

そんなアウトドアの洋服にも使われることのあるボア素材。以前から、ボアにリブって組み合わせがいいなあ、と思っていて、「そうだ、あんなミトンはつくれないかしら」と、こちらもダルマ糸の牧野さんに相談。

すると、「いい毛糸があります!」と言ってだしてくれた毛糸が、アルパカ混ウールの「LOOP」でした。毛糸の段階でもうくるくるしているんです。今回、そんなボア部分を手の甲に採用をしていますが、きっと手編みする人は、手編みしながらボアができていく過程をたのしめるはず。

そして、手の平側。こちらは、木の枝柄のしっかりとした編み込み模様にしています。

ここで編んでいる糸は、スコットランドの北方に位置するシェットランド諸島に生息している希少な羊の毛(シェットランドウール)。厳しい寒さの環境で育った羊の毛からつくられた毛糸のため、弾力性や耐久性が特徴なんですね。

親指部分の配色も、たのしい。

それからそれから、こちらのミトンは、去年につくったミトンと同様に、ミトンをつけながらもスマホを触れるように、ひと差し指と親指にちいさく穴があいています。
こういった仕様のある手袋はこれまでなかったもの、というわけではないですが、わたしはそういう手袋を持っていなかったので、これはありがたい仕様だ、と改めて思ってます。
※商品の到着時は親指と人差し指の“ホール部分”が小さい場合がありますが、使い続けるうちにお客さまの指のサイズに合わせて広がって行きますので、そのままお使いください

そうそう。手首のリブは、すこしだけ長めに設定することで洋服との隙間ができにくくしました。これで何℃くらい体感が違うんだろう。でも、とにかく、あったかいです。

自転車のるとき、電車でつり革もつとき。
冬のさむい日でも、ポケットには手をいれずに、元気よく腕をふりながら、大股で歩きたいです。ぽかぽか。

—–さてさて、いかがでしたでしょうか。
わたしは書いていて、なんだか冬の気分になってきました。

未来の自分へのプレゼントに。なかよしの友達や家族、パートナーに。
すてきなクリスマスプレゼントとなりますように。

そうそう。有料になってしまうのですが、プレゼント包装も承っていますので
希望される方は、ぜひ、下記のページもご覧くださいね。

ギフトラッピングについて

ことしの冬は、どんな冬になるでしょう。

たいへんな時代にいるんだな。ということはよくわかっていますが、それでも日常は、日常なんだな。ということも、同時によく思います。

ことしの夏も夏のくだものをたくさん食べたし、蝉の声もミンミン蝉からツクツクボーシに変わっていき、さいきんは夜になると虫の声がきこえてくるようになりました。
こうやって、手編みのニットなんかをみていると、シチューを作りたくなったりします。

わたしたちも、いつもと同じように季節の服をつくっています。

だれにも会わない、なんの予定もない日がつづくことも多い夏でした。
なにを着たってどこにもいかないもの。と、てきとうにラクな服を選んで過ごす日。
服って、だれかと会うためだけのものじゃなかったなあ。と、ふと鏡にうつった自分をみておもったりすることがありました。
朝、ベッドの中で今日は雨か、どこにも行かないかもしれないけど、今日はあの赤いワンピースを着てみようじゃないか。と、着てみるじゃないですか。
そしたら、赤いワンピースにあわせたメイクもしてみたくなるもんです。ちょっとチークをふんわりいれてみたりね。マスクもしないし、ひさしぶりに口紅も。

ささいなことですが。
ささいなことで、その日がちょっとだけ機嫌よく過ごせることってあります。

服って、なんだろう。

機嫌よくすごすことができた日は、いい1日だったなあ。と、寝る前に思ったりします。

わたしたちのつくった服も、
そんな、ちいさいけど生きていく力につながることがあるかもしれないじゃないか。
と、ちいさな希望を持ちながらつくっていこう。と、思っています。

たのしく元気に、機嫌よく。

ことしも、秋冬シーズンがはじまります。

いろいろあるけど、元気よくまいりましょう!オー

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DARUMA×atelier naruse |
メリノウール ~ocotA(オコタ)~ 手編み “ハグ・ケープ”

col.:red / brown
material:ウール(メリノ)100%
price:12,500yen(税抜)

※お洗濯をされる際はドライ用洗剤を使用し、手洗いで行ってください。水温はあたたかいお風呂くらいの温度がおすすめです。摩擦がおこると毛玉ができやすくなるため、こすらず、やさしく、押し洗いで。また、ご自宅の洗濯機を使用される場合は、ネットに入れて「ドライ」または「ソフト洗い」などで洗濯してください

※お洗濯後は、平干しに。風通しのよい平らな場所、もしくはタオルの上などで陰干ししてください。型崩れが気になる場合はアイロンのスチームをあててあげると、編目が整い、ふっくらとします

 

DARUMA×atelier naruse |
天然ウール ~gezellig(ヘゼリヒ)~ ボア・ミトン

col.:beige / gray
material:ボア部分 / ウール83%・アルパカ(ベビーアルパカ)17%
手の平、手首部分 / ウール(シェットランドウール)100%
price:8,000yen(税抜)

※お洗濯をされる際はドライ用洗剤を使用し、手洗いで行ってください。水温はあたたかいお風呂くらいの温度がおすすめです。摩擦がおこると毛玉ができやすくなるため、こすらず、やさしく、押し洗いで。また、ご自宅の洗濯機を使用される場合は、ネットに入れて「ドライ」または「ソフト洗い」などで単品洗いしてください
(初回のお洗濯時は、洗濯している水に色がつくかもしれません。ただ、そのことで色移りなどはしませんので、ご安心ください)

※干すときは吊るさず、風通しのよい平らな場所、もしくはタオルの上などで陰干ししてください

※商品の到着時は親指と人差し指の“ホール部分”が小さい場合がありますが、使い続けるうちにお客さまの指のサイズに合わせて広がって行きますので、そのままお使いください

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