昨年から(観にいきたいなあ)とずっと思っていた『THE FIRST SLAM DUNK』。ただ、どうせ観るならご一緒にいかが? と息子を誘っていたのですけれど。それこそ2年ほど前から「これは読んどいたほうがいいぜ」と原作もすすめていたのですけれど。スポーツというものにまったく興味のない息子は、父の映画鑑賞の誘いには乗って来ず、父所有のマンガ本も自分が読む前にバスケをやっている友達に貸す始末。(こりゃ、ひとりで行くしかないかしら)と思っていたところに、「日曜日、スラムダンクを観にいくのはどうよ」という息子からの突然の提案がございまして。
私は井上雄彦、スラムダンクの直撃世代。小学校6年生の2学期に連載がスタートし、結果、中学入学と同時に周りにいた同級生の多くをバスケ部に導いてしまうことになります。たぶん、スラムダンクがはじまっていなければ、野球部の部員はもっと増えていただろうなと思います。ちなみに私はへそ曲がりなので剣道部に入部しましたが、同じ体育館で練習をする時なんぞ、キュッキュというバッシュで体育館を走る音や、そもそもバッシュという当時の私からすれば夢のようなアイテムを手に入れているバスケ部の連中を(ふっ。。。こちとら、臭くて安い防具だぜ。。。めぇぇぇぇぇん!)と、羨ましい目で見ていたのもこれまた事実でありました。
ともあれ。スラムダンク、バガボンド、リアル。井上雄彦の作品は、発売されるたびに当たり前のように購入してきましたが、約10年前くらいでしょうか。バガボンド、リアルが相次いで連載休止になったあたりから、(うーん。自意識、美意識が高すぎやしねか。なんか、めんどくさい人になっちまったな)という印象のまま、今日まで至っておりました。
で。家族3人で行ってまいりました『THE FIRST SLAM DUNK』。
震えました。上映後、私、西野カナより震えていました。映画館で映画を観て震えたのは『シン・ゴジラ』以来です。井上雄彦の執念のような、それを下支えしている井上雄彦ファンの積年の怨念と情熱のような、暴力でも、エロでも、萌えでもない、まっすぐ “イケてる日本” の作品をひさしぶりに観た気がしました。
特にここ1年ほど、なんとなく思うところあって、どこかしらしんどくて、あらゆる “文化” というものからちょっと遠ざかった生活をしていた気がするのですけれど、元気が出ました(まあ、別に元気なんですけれども)。
スクリーンで湘北メンバーが動くたび、スラムダンクを読んでいたときに脳内にフッとよぎった独特のにおいのようなものがひさしぶりに香って、ちょっと泣きそうになりました。
いやぁ、映画って本当にいいもんですね。
◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です