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モームさん

スキャン4759.jpeg『月と六ペンス』

ストリックランド夫人は感じのいい婦人だし、夫を愛している。私はストリックランド夫妻の生涯を想像してみた、不運な出来事には一度も悩まされることのない、正直な、上品な生涯、そして、性格のまっすぐな感じのいいあの二人の子供たちのおかげで夫妻がはっきりと運命づけられている道は、彼等の民族と階級の典型的な伝統を踏襲してゆくことだった。そしてそのことは意義のないことではない。知らぬ間に年をとってゆくだろう、そして息子と娘が分別のある年齢に達し、然るべき時期に結婚をするのを見届けるだろうー片方は美しい娘になり、先では健康な子供たちの母親になるだろうし、他方は美男で、たのもしい男性に、そしてきっと軍人になるだろう。そして、功なり名をとげて隠退し、豊かに暮らし、子孫に愛され、幸せな、無益ならぬ一生の後、寿命をまっとうして、墓に納まるだろう。
 こういう物語を持つ夫婦は数かぎりなくいるだろう。そしてその人生模様には素朴な優雅さがある。こういう生涯から連想されるのは静かな小川だ、緑の牧場をなだらかに曲がりくねり、快い木々でおおわれ、遂には広大な海へ注ぎ込む、しかし、海があまりおだやかで、しーんとして、そしらぬ顔をしているので、急に、何となく不安を覚える。その頃ですら私の中に根強くはびこっていたいこじな性格のせいにすぎないだろうが、そのような生涯、つまり、大勢の家族と生活をともにするということに、私は何かしら不都合を
覚えた。社会的な価値はみとめるし、秩序ある幸福はわかる、しかし、私の血の中に潜む情熱はもっと広々とした道を求めていた。そのような安易なよろこびはむしろ私に不安を覚えさせるものがあったようだ。もっと危険な一生を過ごしたいという欲望が私の心の中にあった。もし変化さえ得られるならばー変化と、予測を許さぬものへの興奮とが得られるならば、鋸の刃のような岩かども、どこかにひそんでいるかもしれないおとし穴も覚悟の上だった。

「功なり名をとげて隠退し、豊かに暮らし、子孫に愛され、幸せな、無益ならぬ一生の後、寿命をまっとうして、墓に納まるだろう。こういう物語を持つ夫婦は数かぎりなくいるだろう。
そういう生活に何となく不安を覚えると 主人公は これは自分がいこじな性格のせいだろうかとおもう。
そのような生涯、つまり、大勢の家族と生活を共にするということに、何かしら不都合を覚えた」
もっと危険な一生を過ごしたいという欲望が私の心の中にあった。

主人公は当時 独身ですよね。作家になり立ての人ですよね。結婚生活が平凡で 安易な選択のように考えてる。
いままで読んできた限りでは そういうことが根底にありませんか? そりゃあそうですよ 若いのだし
と 思いませんか。この人これからどうなっていくのかなあ

平凡な 家を出るのでさえいやな71歳のおばはんは 自分のもちごまを すくっては箱に並べています。

《 2021.02.24 Wed  _   》