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モームさん

スキャン4758.jpeg『月と六ペンス』

 社交界も終りに近づき、ごみっぽくなってきた。私の知っている人はみな、ロンドンを立ち去る準備をしていた。ストリックランド夫人はノーフォクの海岸へ家族を連れて行くことになっていた。そこなら子供は海で遊べるし、夫はゴルフができる。私達は別の挨拶を交わし、秋に再会することにした。しかしロンドンでの最後の日、わたしが陸海軍購買組合の売店から出ようとすると、息子と娘を連れた夫人にバッタリ顔を合わせた。私と同じように、夫人もロンドンを立つ前の最後の買い物をしていたのだ。お互いに暑くて疲れていた。そこで私はみんなでハイド・パークへ行ってアイスクリームでも食べましょうと誘った。
 ストリックランド夫人は子供たちを私に見せるのがうれしかったのだろう。すぐに私の誘いに応じた。子供たちは写真から受けていた感じよりももっと魅力的なくらいだった。夫人が子供たちを誇りにするのも無理はない。私はまだ若かったから、子供たちは恥ずかしがらずに、あれこれと快活にしゃべった。二人とも感じのよい、健康的な、若い子供たちだった。木陰は実に気持ちがよかった。
 一時間後に三人が車にぎゅうずめにのりこんでうちへ向かうと、私はぶらぶらとクラブの方へ歩いて行った。おそらく私はいささか淋しかったのだろう、いまさっきちらりとかい間見た楽しそうな家庭生活のことを、多少うらやましがりながら思い浮かべてみた。あの母子はお互に深く愛し合っているように見える。お互いの間だけに通ずるちょっとした冗談を語っていて、よその者には何のことやらわからないが、彼等には面白くてたまらぬというふうだった。才知のひらめく話しぶりを第一条件とする基準に照らせば、チャールズ・ストリックランドはおそらく退屈な人間ということになるだろう。しかし彼の環境ににとっては充分なだけの頭脳を持っている。そしてこれが、かなりの成功へ達する道のみならず、更に幸福への道の通行権となっているのだ。

きのうはチャールズ・ストリックランドのことをこれでもかという悪評で語っていた主人公ですが、ここでは人生ですこし変化を迎えたかのように この家族をよくとらえていますね。そしてうらやましくもあるというふうに。

きのうはくしゃみが出ましたね、私の実生活です。奥歯も痛いし 肩もこってるしで 葛根湯を飲みました。すぐねようとしましたが いつものようにねむりのきっかけがつかめません。
そのうち夢を観ていました。ガラス張りの二軒のうちがくっついてありまして そこのお隣さんが 私の家の洗濯物を取り入れてくれる夢をみました。そしてそこの奥さんと 世間話をするのです。そこに御主人が帰ってこられて おとなしそうなふつうの方なのです。
えっ何の話?ですが

このところ集めた物を出して見る遊びをやっています。箱さえあれば そして集めた物は平凡ですが
話のきっかけになります。なりますが 今はこの置いてみることだけにしています。


《 2021.02.23 Tue  _  読書の時間 》