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こころ 夏目漱石

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こころ 先生と遺書 夏目漱石 つづき

ーその極あなたは私の過去を絵巻物のように、あなたの前に展開してくれとせまった。私はその時心のうちで、はじめてあなたを尊敬した。あなたが無遠慮に私の腹の中から、ある生きたものをつらまえようという決心を見せたからです。私の心臓を立ち割って、暖かく流れる血潮をすすろうとしたからです。

私は今自分で時分の心臓を破って、その血をあなたの顔に浴びせかけようとしているのです。私の鼓動がとまった時、あなたの胸に新しい命が宿ることができるなら満足です。


なかなかこんなはげしい表現はできませんよ
なんて偉そうなことを言う私ですが
相手のことを知ろうとするなら これぐらいのかまえというのか こわいですねえ
ここから 先生の過去が あらわれてくるんですね
《 2019.06.20 Thu  _  読書の時間 》