くぬぎ日記 なんてことになりました
白い樹液をだしているくぬぎの一本
そこにあつまってくるのは 最初はだるまやはちたちでした
それから かなぶんが いっぱいやってきました
きのうなんか 天然記念物のようなちょうがやってきました
くぬぎってやつは えらいもんです
樹液一丁で こんなに虫を集めることができるのですから
で あのふとっちょばちは あの樹液の真ん中で
ひたすら その場所を確保して 動きません
かなぶんが そばによると「てめーここはワイの場所なんじゃ」
そんなふうで あたまでかなぶんをおしのけています
やっぱりなあ 彼を上回る 天敵は いないんでしょうか
でもやたらめったら 針でさすと 次の針はないのでしょう?
あたまで おしのけるほかないのでしょうか
かなぶんよ きみたちは あんなにたくさんで押し寄せて来てるんだから
みんなして よいしょっと
ふとっちょばちをおしのけてみたらどー?
はなしはかわりますが
ヘルマン・ヘッセはもう五歳のころから詩句のようなものを作り、
即興的にピアノに合せて歌ったり、寝床にはいってから口ずさんだり
していたということである。
で
自分にだけ従順であろうとするものは、世間で孤立しなければならないし、
異端者として白眼視されがちだからである
で
この自然児はしかし最も育てにくい子であった。
*
こうして 自分で言葉をひろってみますと 手のひらの上で
面白いように動きます。