「魚の目」 NEKO美術館発
魚の目は 魚の目なんかじゃあ ありませんそうで
ウイルスだとか
で どんなに小さなものでも 見逃さない 虫メガネで
いま あしの裏からこさげとりました そのウイルスを
見てみましょう
ウイルスは しばし おどろいて じっとしておりましたが
そこは ウイルス しばらくして きょろきょろ 見回しております
ウイルスは しかるべき住みかを見つけて 居住権を取るわけでも無く
どっかりと しかも 子孫を横並びに ふやしていくようなところがあります
たてならびのときも
で 博士は どんなに小さなものでも見逃さない虫メガネで
あ 一回そう言いましたなあ くり返しの多い 60代後半
見えまっせえ ふむふむ 一人こうふんする 主人公
ひえー これが ウイルスでっか
落ち着いたもんですなあ 見習わなあかんわ
死んだふり なんちゅううまい演技
かすかに動きを開始
しかし 動くというだけでは 面白みに欠けますなあ
ウイルスがウイルスの赤ん坊におっぱいをのましているとか
こそっと すみっこにいって うんちをしてるとか
博士は だんだん ふるえるだけのウイルスに
あきてくるのでした
そいじゃあ というので ウイルスは こんどは 大きく
ふるえてみせることに
で 博士は ウイルスのルーペを 博士の手がささえていることに
気付くのです 手はこきざみにふるえ やがてぶるぶるふるえ
つまり さいきん歳のせいか ふるえるのです
一人芝居になれている 博士です