「ケロリー、かにかに会談傍聴記」 NEKO美術館発
ノリコ・リー(N) : ハローはうわーゆー ケロリー、かにかに
きょうは お二人のお話を聞かせてもらうのを楽しみにしてます
ケロリー(K) : まずは一回転 どー?
かにかに(kani) : そのねじ式なかなかのもんですなあ
K : もっとほめてくださいよ 一回転 二回転だってしますよ
kani : 一芸ですなあ ところで ぼくの文学と絵とでは どっちが いけますかなあ
K : kaniさんの絵は びゅーちふるですね。小説はあわだらけで 実際読みにくいというか
kani : まあそういうこともありますが ほかになにかおまへんのか
ノーベル賞に近づきつつあるようだ とか
ノリコ・リーがここにはいって 「からすのふんと はとのふんはごらんになったことあります?」などと話題を変えようとする
K : ケロリーとケロケロはあきらかにちがいます
kani : ワシも年取りましてなあ まっすぐよこばいできませんのや
K : それはお気の毒に そんなときにはケロリー
kani : ケロリーでケロリーと なおるもんでっしゃろか 3年前にはよこばいオンリーでいけてましたんですけどなあ
K : あなたの小説「かにのわるあがき」読みました
kani : それはどうも。若い時の作品です。パリパリじだいです。うそはありません
ところでマロニー・ジャンセンのエッセイ集「おたまじゃくしを親と見なさないうしがえる」あれは名作です
読まはりましたか
K : エッセイと言っても長編エッセイですね
kani : ふかいでっせあれは。 しかし としとりますと まず耳がこのとおり なんておっしゃいましたんかいなあ
K : 大学はハーバードですか 作家マロニー・ジャンセンは
kani : おたまじゃくしはごらんのとおり 小さくて とらえどころがおまへんな
ところが 成長して手足がでてきて ぶおーぶおーとまるで牛のような声出して
でかいからだになってしまいますがな
そこのところをな あんた 鳥肌が立つほど うまく書けてまんねん このエッセイ集は
K : あなた その作家マロニー・ジャンセンはその後 女に溺れて どうなったやら
kani : 3回結婚してますな。ワシより2回少ないな
ここらあたりで ノリコ・リーが登場
きょうの会談は なかなか かみあいませんでしたが
入れ歯はかみあったほうがよろしいが 会談は ピントがずれている方が 味わいがありますね。
しかし残念ながら お時間が参りましたので 今回はこのへんで
kani : ピロリ菌に聞きましたんですけどなあ このなまえを一日一回となえると
老化が退散するそうでんなあ。としとると この発音がむずかしい
しかし耳も目も大丈夫となると 死ぬのが もったいないですよってなあ ほどほどですわなあ
K : ヘロリじゃなく「腰には一回転ケロリー」
kani : ペロリ菌 ヘロリ菌 ピロリ菌 小説家はいろんな菌におかされてませんと
いい作品が書けまへんのや