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思い出話

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「少女歌劇団」は

1年に1回やってきたかなあ
少女といってるわりには どうも少女らしき女性は
いなかった。
そこは小学校の帰り道の公民館だった
映画館も同級生の家族がやっていた
つまりそんな舞台がそこにはあったのだった
仮の舞台裏は あついのか くらいのか
開けっ放しだった
わたしは そこに学校の帰りに 見に行った
そういう子が 何人かいたと思うけど
ひじをついて 見た
みんなおしろいをぬったり はたいたり
それを見ていると 面白かったし どきどきした
見てるのはこどもだから 彼女たちもたいして気にしてるふうではなかった
わたしが じっと見ていたところは 鼻
いっぽん しろいせんをしっかりぬる
そうすると 不思議と顔が はなやかになるのだ
「あのこ うちの子ににてるね」こちらを見ながら いいあっている
あの子とは どの子だろうと 白い鼻筋をみながらわたしは思っている

中に入ったのは お金もないのに どうしてだったのだろう
歌劇団だから歌をうたってたと思う
歯が 銀歯か金歯で ライトにてらされてきらりと光る
それが いいと思う 時代だったのか きらりがきれいだった
よっぱらい客が 数人いて 舞台に上がって 役者になにか
いってた 迷惑そうにしてたけど 黙って軽くあしらおうとしていた 

なにせライトの下の 彼女たちは きれいだった
低い鼻も みんな ライトの下では きれいだった

それから バレリーナの絵を鉛筆で描く時は 鼻筋を
しっかり入れることにした

何回目かなぁ この話
《 2016.04.15 Fri  _  思い出 》