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ヨーロッパからの手紙

『フーフー通信』交野日記 1985 夫

「ヨーロッパからの手紙」の続き

 ルーブルの近くにある印象派美術館でも長い列をつくって入館を待っています。そんな人の列に、五、六人の黒人たち(どこの国から来ているのでしょうか)が、おもちゃの鳥やアクセサリー、絵はがきなどを売ろうと、行ったり来たりしては話しかけてきます。こちらではこうした街中で、彼ら黒人やアラブ系の人たちの姿は、その仕事のありようで、我々旅行者の目にもその暮らしようが想像されたりするものです。
 さて印象派美術館では、なんだかホッとしました。これはルーブルでもうたくさんというぐらいキリスト教の世界や貴族たちの肖像画などを見せられたあとでの、ホッとした気分です。ここでは僕たちの現在にも通じる市囲の人々やその風景が描かれ、その表現方法も今日的でもあるからです。ここの入館料は八フラン(236円)。それでやっぱりくたびれるほどの絵が見られるのですから、安いものです。この美術館では、マネの「草上の
昼食」にまず感動してしまいました。この絵は当時の官展にも落選し、そのヌードの描き方でスキャンダルになった絵であったと思うのですが、僕には、その後のピカソの「アビニョンの女たち」がそうであったように、近代絵画史上の革命性が、この絵にはあるように、今度実作を見て一層思われました。二階ではゴッホのいい人物画に出合いました。ルーブルにしろ印象派美術館にしろ、何度も足を運びたい気持ちです。

***

マネの「草上の朝食」は近代絵画史上の革命性が ピカソの「アビニョンの女たち」がそうであったように。実物を見て 感動しているのですね。画集で納得している私とはちがいますねぇ。ゴッホの人物画も見ていますね。しかし1985年のこととはいえ ルーブルも印象派美術館も入場料が安いですね。自分ところの作品だからでしょうか。日本ではこういうわけにはいきませんね。そうか入場者数がけたちがいなんや などと独り言をいいながら。

さいならさいなら
《 2016.03.08 Tue  _  思い出 》