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クレー

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コレクション 瀧口修造 みすず書房の続きです。

クレー

 音楽は相変わらずクレーの生活に欠くことの出来ない地位を占めていた。かれは近代音楽、ストラヴィンスキーやヒンデミットなどを好んで聴いたが、バッハ、モツアルト(かれは「ドン・ジョヴァンニ」のスコアを暗記していた)、ベートーヴェンの後期の作、ハイドンなどをとくに愛した。クレーは現代音楽と現代絵画とは完全に歩調をともにしているとは考えていなかったらしい。かれによると、音楽は絵画よりもはるかに進んでいて、バッハやモツアルトの音楽は絵画に欠けている基本的な原理を形づくる上に大きな助けになると考えていたのである。かれはそのころからフーガやコントラプンクトなどの音楽形式を絵画に適用しているし、またステーンド・グラスの構図のような、いわゆる「マジック・スクェア」と呼ばれる視覚の色面の組み合わせによってリズムとハーモニーの実験をしきりにこころみた。グローマンは、クレーのこの種のコンポジションとシェーンベルグの十二音理論の発表とが同じ1923年であることを指摘して、両者のあいだに交流と一致点があると論じている。(12音音楽とクレーの作品との関係は最近「レ・タン・モデルヌ」誌のシルヴェステルの論文でも指摘されており、1912年の「青騎士」年鑑にシェーンベルクの論文やアルバン・ベルクやウェーベルンの曲譜が掲載されたことをあげていた。この絵画と音楽との興味深い関係はおそらく未解決問題であり、今後くわしく検討されるだろう。)

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12音音楽 なんだろなあ。音楽を聴きながら 絵が出来上がっていく。音楽と絵画のあいだには共通項がある などとこの文章を読みながら今日はベートヴェン、バッハ、モツアルト、ハイドンをききながら(そんなにいっぺんに聞けるかいな!)

さいならさいなら
《 2015.11.16 Mon  _  1ぺーじ 》