『植草甚一コラージュ日記』の続きです。
この文面の前に少し、後に1ぺーじあります。 露覇主さんの夫せいさまが1976年ごろ、電車の中で植草さんを見かけられたとか。その日はどこの本屋にふらっと立ち寄り、どこの喫茶店でコーヒーを飲んだ日だったんでしょうね。
二月二十二日(日)
十時起床。どうも起きた時頭がDIZZYになる。ワシントン・アーヴイングのニッカーボッカーの解説を読んだところちょっと面白い。二十六歳のころの話にインスパイアされた。「宝島」、小泉さんが本を返しにきたが、あとで見るとかんじんなのが入っていない。
また言うのはイヤだなあ。小泉サンが帰ったあとで関口展ちゃんがヤングワイフとやってきた。一緒に新宿に出て何とかいったお菓子屋でオシルコをたべ、その帰りに伊勢円でテントー虫の格好をしたレコード・プレイヤーを買った。六六◯◯円。
二月二十三日(月)
バスでかいたブルブルの絵を十時に起きて貼りつけた。税金申告書のためニューヨークで買ったときの本や雑貨の領収書を、ニューヨーク日記帖からはがしていると、いろんなことを思い出す。一日つぶれた。「宝島」の巻頭四◯◯字にロッキード事件のピーナッツのことを書いていたら一時になった。 追記・岩波の「文学」講座が三冊目になったので全体にざっと目をとおす。よく読んでみないと何ともいえないけど、これを読んで楽しめる者がいるんだろうか。どれもこれも古っぽい手持ちの材料ばかりで新しいところがまるでない。いやになってしまった。なさけないなあ。
二月二十四日(火)
一時に税金申告の件で今泉さんが、わざわざ来てくれた。話してくれることが、じつにハッキリしているので、よく分かってくる。ゆうべ読売推理小説ホンヤク書評欄に「ファントマ」は面白いと書こうと思ったが寝てしまった。起きると頭がふらつく。すこし原稿がたまったせいだろう。
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朝DIZZY(これはめまいがするということらしいです)、こまりましたね。ワシントン・アーヴィングのニッカーボッカーの解説を読む。二十六歳のころの話にインスパイアーされた。どんなことがかいてあるんだろー。 本を返しに来た「宝島」の今泉さん、かんじんなのを忘れてる、「また言うのはいやだなあ」と植草さん。そうですよねえ。相手のミスなのに言いにくい、なぜなんでしょうね。 関口展ちゃん、この方は植草さんの妹さんのご子息。ヤングワイフとやってきた。「おう」なんて笑顔で二人を迎えてるんだろなあ。オシルコをいっしょに食べにいってる。話の内容などは書いてない(関心がないのかなあ、雑談)。伊勢円とかいてあるけどそういう所あるの伊勢丹じゃなくて?
テントー虫の格好をしたレコード・プレイヤー(わあ、どんなだったんだろう、見たかったなあ。植草さんはオーディオではなくポータブルプレイヤーでジャズなんど聞いてたという。植草さんらしいなあ)を買った。(しばらくぼーっと想像) 二月二十三日 バスでかいたブルブルの絵を日記帖に貼付けたんですね、さすがカットの入れかたうまい! ニューヨークで買ったときの本や雑誌の領収書をニューヨーク日記帖からはがしているといろんなことを思い出す(日記帖は家計簿のよう、と植草さんの日記を見ていてわたしは思ったんですが、そういう役割をしていますね。そして領収書から立ち寄ったお店のことを思い出す入り口に)(そうなんだ。英語の領収書はわからんわ、と私ならいやになるのに) ロッキード事件、田中元首相をとりまく人間模様がドラマでしたね。「はちのひとさし」の言葉まだ覚えてる。ピーナッツはカムフラージュ語なんでしたよね。みんなカムフラージュ語とかあいまい語使ってたよな、裁判で。(コラージュ語はなかったっけ?) 岩波の「文学」講座、「これを読んで楽しめる者がいるんだろうか」(きっと楽しめないんだね) 二月二十四日 税金申告の話を今泉さんと。ここでしっかり今泉さんの説明がわかったんだ。よかったね。税金申告の話ほど楽しめない話はないですよね。三月の申告、大人になるとこれがある。 寝て起きると頭がふらつく。すこし原稿がたまったせいだろうとある。ストレスですか。 古本屋とか喫茶店とか興味あることばっかしじゃないですよね。おだいじに(そのころの植草さんに)。締め切りのある仕事はつらいようですね。 またあしたさいならさいなら