2020.04.21コロナ休み中に、なにをする

コロナ禍、コロナなべ、とかコロナうずと、頭の中で発音してしまいます。コロナか、いいにくいですね。
さてさて、なんだかわからないうちにあれよあれよと、世の中がものすごいスピードで変わっていく毎日。
日常がぱたりと変わったのは、学校の臨時休業要請から。
まさかこのまま春休みまで?と思ったのも束の間。今さら再開されてもこまるわい。といった感じになっていき、始業式や入学式を終えるとまたまた出口のみえない長い休みになりましたね。
とはいえ、仕事はいつも通り、出勤しなくてはいけない。という方も多くいらっしゃると聞きますし、テレワーク?になって、自宅で仕事する大変さを感じる反面、意外といいな。と思っている方もおられるのでは。とも、思います。

うちの場合でいうと、3月まではスタッフのみんなが時短で仕事をしにきてくれたり、忙しいときは子連れ出勤してくれたり、なんだかのどかな感じで、手洗いだけはしっかりとね。という雰囲気でしたが、日に日にそうはいってられない空気へと変わっていき、4月からはスタッフは全員おやすみになり、わたしたち夫婦と息子の家族のみでアトリエ出勤したり、どちらかひとりが出勤したり、あとは自宅でできる仕事は自宅でやったり。といった具合で過ごしております。
とはいえ、もともとインドア家族。
息子も外であそぶより家で、本読んだりゲームしたりするのが好きなタイプ。わたしたちもそう。
ますます運動不足になってしまいますが、いまはしかたないじゃない。という世の中の声に、しかたないよなあ。といって、胸をはってひきこもる日々でございます。

とはいえ、心境はいろいろと変化し、不安になったり、政府に対して怒りがとまらなくなったり、疲れてきたり、慣れてきたり、前向きになったり、なんだかドーンとした気持ちになったり。と、世の中の動きにあわせてころころ変わる自分の気持ちにも、ようやく慣れてきたという感じでしょうか。

そんな中、先日よりだんなはん主導のもと、アトリエナルセでは、YouTubeで「ボクラノラジオ(仮)」というあたらしい試みがはじまりました。
よかったら、聴いてくださいませ。↓
YOUTUBE 「ボクラノラジオ(仮)」

こんなときだもの。どさくさに紛れて、いろいろとやってみようじゃないの。失敗してもいいじゃないの。というコロナ禍にどこか後押しされる感じで、とりあえずやってみよう!と、見切り発車したのでありました。

だんなはんの生声。びっくりされた方も多いのでは〜
そして、なにやってんねん。と思われている方も、いらっしゃるでしょうねえ。
ちなみにわたしは出演しておりません。(笑)


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この「ボクラノラジオ」、なんとなんと、思ったよりも反響があり、びっくりしているところです。
いただいたおたより(メール)を夫婦で楽しく読ませてもらっています。
さてさて2回目はどんな内容にするのかしらん。どうぞおたのしみに。



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さてさて、せっかくぽっかりとできた時間。といった方も多いのでは。
それこそ、時間はできたけど不安しかない!という方も多いかと思いますが〜。

わたしはというと、本や映画、ラジオと、人類がうみだした娯楽にどっぷりとつかりたいと思っています。
この先、どうなるやらわからないですが、時間ができたのならば!したいことをしようじゃないか。とひらきなおる気持ちでもあります。

最近みた映画では、我が家は、Netflixにはいっておりまして、ひさしぶりに韓国ドラマにはまっておりました。
「愛の不時着」
先日ようやく最終話を見終わり、いまも余韻にひたっているのですが、いや〜〜おもしろかった!
TBSラジオの荻上チキの「session22」という番組内で、チキさんが推薦していたドラマなのですが、たんに恋愛ドラマというだけではない、社会的なメッセージもかおるドラマなのですね。
韓国から北朝鮮にひょんなことから不時着してしまった、韓国の財閥の美女(設定がありえない)が数奇な運命をだどるドラマなのです。
北朝鮮、金正恩?なんかたいへんな時に、ミサイルを何回も飛ばしてくるイカれた国・・・。と、正直そんな印象だけだった国なのですが、このドラマをみると、どこからどこまでが本当の感じなのかは定かではないですが、北朝鮮の文化というか、暮らしの様子が垣間みえるというか、想像できる。ということがすごいことだとおもうのです。
わたしたちと、同じような人間が住んでいるのかもしれない。と、ふとおもうことが。
もちろん、ハンサムすぎるイケメン俳優ビョンビンをうっとりとした気持ちで見るのもよいのですが、北朝鮮という国をあらためて想像したり考えたりすることができるドラマでもあります。
そして、韓国という国の歴史に日本が関わってきた事実。というのも、改めて考えるべきだなあとおもうのです。

かわって、写真は、さいきん読んだ本の紹介。
どちらもよく売れている本だけあって、読みやすいです。
82年生まれ、キム・ジヨン」韓国の小説です。フェミニズムが強調されているような内容の本ですが、日本でもおなじようなことがあるな。と、パンドラの箱をあけるようなところがあります。
フェミニズムに関しては、わたし自身は、気づいてしまうことは恐怖でもあり、ただ蓋をしてしまうとだめなようなことでもあり・・・・といったところだなあという感じなのですが、わたし自身が生きていく中で女子で損した!とおもうようなこと、傷ついたこと、というのは、振り返るとそういった視点でいうとあれもそうかも、これもそうかも?とおもうところがありますが、それによって人生が変わってしまった。というのではなく、女子だからラッキーだった。とおもうところもあり、なかなか実感をともなう言葉で、フェミニズムを語るのはむずかしいなあというところ。

ただ、どこの国も、いま、過渡期なのだろうなあというのは感じていて、夫婦の在り方も含め、いろいろと変化していく最中ですよね。価値観も変わっていくだろうし、良くなっていく部分と、逆によかった部分もなくなっていくこともあるのだとおもいます。そんなことを、考えたりするような本です。

どうも、韓国づいているな。とおもうのですが、この本を読んだあと、韓国映画の「タクシー運転手」をみて、韓国という国がどういった歴史をもつ国なのか、俄然興味がでてきます。
だんなはんが、韓国映画がおもしろい!と、そういえば去年あたりからずっと言ってたなあ。とおもうのですが、ここへきてポンジュノ監督のアカデミー受賞といい、きてますねえ。(知らなかっただけなんですが〜)
韓国のエンタメ、まだまだたのしめそうです。

そして、右のブレイディみか子さんの本も、とても面白かったです。
イギリスに住む日本人の方なのですが、あさイチでも出ていたり、NHKの番組では鴻上さんとも対談したり、この方が今どんなふうに世の中を語るのか。というのは、とても興味があります。
日本よりもはるかに多様な人種が暮らすイギリスでの生活、そこで、アイルランド人のご主人との間にできたひとり息子を育てながらみえてくるイギリスという国が、なんともみずみずしく描かれていて、おもしろいのです。
おそらく日本もこれから少しずつ、いろんな人種が暮らす国になっていく未来が待っているはずで、「多様性」ということを軸にこれからの生き方、価値観のヒントになるような本です。
原始人の時代から、人類は移動する生き物。うごいていくのが、自然なのですよねえ。
そんな中で、大切にしていく独自の文化、という考えとどう折り合いをつけながら、暮らしていけばよいのかなあ。と、ふと思います。いろんな人種がはいってくることでのおもしろさもあるし、消えていってしまう風景もあります。
でも、なにかに固執すると大切なものの順位を間違えてしまったりもします。と、いろいろと考えさせられます。

と、この本自体は、こむずかしい内容ではなく、とてもおもしろいのです。
読みやすくて、イギリスという国にやっぱりまた興味がわく。
この本を読んだあと、アマゾンプライムでジョンカーニー監督の「シングストリート」をみるのがおすすめです。
ジョンカーニー監督作品、どれもおすすめ。

と、映画にかんしては、だんなはんが教えてくれるものが多くて、わたしがおすすめしているというよりも、だんなはんのおすすめですね。年間何本みているんだというくらい、映画に関してはすごい量をみているだんなはんであります。
映画だけでなく、ラジオに音楽に、「オタク」のだんなはんですが、「ボクラノラジオ」でもそんなおすすめの映画のはなしなんかもしてくれるといいなあとおもうのですけども。



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去年あたりから、原始人にはまりだして、その流れの中でさっきの映画なんかをみると、つながってくるのですよねえ。
そして、コロナのことだってつながってみえる。
いま、この時代も、ちゃんと人類史の中の「点」なのだな。と思えてくる。
そうすると、いま、自分が生きているこの時代にとても興味がわく。そして、世の中の見え方がちがってみえてくる。
現時点で、いま起こっている事態に、もちろんうろたえるし、疲れるし、ストレスもたまるのだけども、現象という点でみると、歴史の1ページをみているようで、そして自分もちゃんとこの歴史に参加しているのだなということに、不謹慎ながらも、ドキドキとする気持ちもでてくるのですね。。
ちなみに、右上の「人類との遭遇」これは韓国の女性の方が書いた本ですが、アジアでの人類史はまだまだ少ない中で、韓国でしかも女性の方が書いた本というのが、「82年生まれ、キム・ジヨン」の小説をおもうと、この時代に女性でここまでくるのはすごく大変だったのかしら、なんて思ったりもするのです。女性ならではの視点もあって、男性がかく人類史とはまたちょっと違うおもしろさがあります。

なんで人類史にはまっているのかというと、おおきい意味での自分のルーツ、だとおもうのですよねえ。
なんで、西洋人とアジア人と、アフリカ人とこんなに姿形がちがうのだろうか、そんな素朴な疑問からが入り口だったのですが、知れば知るほどおもしろい世界で、わたしはどこからきた祖先の血がはいっているのだろうか。と、思うだけでなんともワクワクとした気持ちになるのです。

はてさて。
読書や映画は、こんな突然おとずれたぽっかりとした時間を埋めてくれるありがたい存在です。
しらなかったことを知るという体験は、じっと家にいるだけなのに、ぐるりと人生観を変えてしまうことがあります。

時代時代におこる災害や、出来事。自分では手におえないようなことが起こったときに、
こういう時に、あの人はどうおもうのだろう。と、指針にする人が多いと、安心するし、おもしろいです。
最近記事を読んで、ふむふむ・・と納得した方では、「サピエンス全史」の著者のユヴァル・ノア・ハラリ、内田樹、福岡伸一、あと、磯田道史さんの記事もよんでみたいです。

日常的には、ほぼ毎日ラジオを聞きながら仕事をしているのですが、TBSラジオはいいです。なんだか安心します。
平日は、「ジェーンスーの生活は踊る」を聞き、ラジコのタイムフリーで荻上チキの「session22」を聞きながら、お茶碗を洗ったり、洗濯物をたたんだりします。土曜日は久米宏の「ラジオなんですけど」を聞き、日曜日は、安住さんの「日曜天国」を聴いています。
聴いたことがないわ、という方、この機会にぜひ。

まだしばらく続きそうな、ひきこもり時間。
こんなにどうどうと、ひきこもれるなんてこと、あるかしら。
あたらしい何かに触れるいいきっかけになれば、と思います。