2014.04.08子育て日記・続

611.jpg


これは、最近のハヤオのお気に入りの絵本。
毎晩、寝る前は本を自分でえらび、わたしかだんなはんが読んで寝る。
わたしは、こびと観察入門になると98%寝てしまうので、こびとの本は、ハヤオが自分で持って自分でページをめくってこびとの名前なんかを言って勝手に寝ているらしい。わたしのほうが先に寝てしまうので、どんなふうに寝ているのかあまり知らない。
「えきのひ」は、だんなはんが見つけてきた絵本で、わたしたちはこの作家さんが大好きである。
加藤久仁生さん。多分、同世代くらいの方だったと思うのけど、自分たちの時代にもこんなにもいい作家さんがいるというのがとても嬉しいし、表現がおしゃれで、感性もすてきで、郷愁感もあって、とてもいい。
「つみきのいえ」というアニメにもなった絵本が有名。
そんな方の本を、ハヤオが気に入って「よんで」と持ってくるのが、また嬉しい。

613.jpg

おーなり由子さんも、家族そろって好きな作家さんのひとりで、わたしがもう特に大好きなのだけど、NHKのおかあさんと一緒でも、アニメを作っていてそれがまたすばらしい。ハヤオも大好きで「おうちに帰ろう」が流れていたとき、まだ赤ちゃんだったのだけど、真剣に見ていたことを思い出す。
「ハオハオ」は、ハヤオそっくり。と勝手に嬉しく思っていたなあー

おーなり由子さんは、好きすぎてファンレターまで送って返事をくださって、毎年年賀状を送ったら返事を返してくださって、ハヤオの出産祝いまで贈っていただいた。ということがあって、興奮しながら、以前ある日のハナシでも書いたことがあったのだけど、それくらい好きな作家さんで、高校生くらいからのファンである。
おーなりさんの作品で好きなのは、子供目線のはなし。こんなことあったなあ。と子供時代の記憶がするすると思い出されて、ノスタルジックな気持ちにさせられて、そしてそれがもう過ぎてずいぶん遠いところにあるということが、どこか寂しいのだけど、でも自分も子供だった。と思うことが嬉しいのである。
そして、子育てする上でこの気持ちはとても大事だなあ。と、最近よく思う。

自分の子供にも、いい子供時代を。と、つい思いすぎて、自然の多いところへ、とか、おもちゃは木のおもちゃが。とか、思ったときもあったけれど、振り返って思うのは、そういうことじゃないのだなあ、とも思うもので、多分、育つ場所はどんなところでもいいのである。どんな場所でも子供は、子供だけの世界をちゃんと見ているものである。

最近思うのは、親の知らない子供の世界というものが、とても大事なように思ったりする。
まだ3歳だから、ひとりで外にいかせるのは心配だけど、自分が子供の頃の記憶では4歳になるともうひとりで散歩したりしていたなあ。と思うのである。
親目線から考えると、まだまだ恐くてそんなことができないのだけど、子供の私からみたら、全然大丈夫だったのである。車にもちゃんと気をつけて道の端を歩いていたし、散歩コースは決まっていて、自分が入る予定の保育園まで行って近所のひとつ上のお姉ちゃんのクラスを窓越しに見て、神社をとおって帰るのである。
溝づたいに帰ったこともあるし、神社の木には蛇がいたこともあった。

自分の親が、知ってそんなふうにさせていたというよりも、近所の子も含め、みんなそんなふうだったように思う。
今と昔と何がそんなに変わったか、と考えると、意外とそんなに変わっていないことのほうが多い。
車だって当時もあぶなかったし、へんな人だっていたし、ご近所づきあいだって、今だってあるところはある。
子供はちゃんと道も覚えていて、普段お母さんと散歩をよくする道や、保育園までの道や。いっぱい、親と一緒に散歩したりして自分の住んでいるところを、覚えていって、自分の世界を少しずつ広げていくのだろうなあ。
と、考えると、山の上の家に引越してから車ばかりである。これはいけないね。もっと近所を一緒に散策しなくては。

親になって、いろいろと自分なりの子育て方法を考えながらも、実行できたりできなかったり、反省することも多く、なにが正解なのかよくわからないなあと思うことが多いのだけど、友達の意見や周りの人の意見や、いろいろと聞きながら、いろいろと軌道修正したりなんかするのだけど、やっぱり基本は自分の子供時代を振り返ってみるのが一番すんなりと入るもので、自分の親も全部がよかったわけではないと思うのだけど、でもよかった部分がなんだったのかを、よく考えるようになった。
うちは5人兄弟で多かったので、親の目がみんなに行き渡っていなかったのが、かえってよかったことが多かったように思う。
でも、母の優しかった顔や父が子供のように一緒に遊んでくれたことが、子供時代の安心感であり、そこを基本に自分だけの世界もあった。子供にとって、親が安心できる場所だったらそれだけでいいのかなあ。とも、思う。

とはいえ、親の目線からしたらやることはいっぱいあるものである。
食事はちゃんと食べさせなくてはいけない。ちゃんと睡眠をとらせなくてはいけない。お菓子はある程度セーブしないといけない。そろそろおむつを取ってあげなくてはいけない。(笑)TVやYouTubeを見させすぎてはいけない。自分で歯磨きできるように、自分で服を着ることができるように、なんだかいろいろと自立の手助けをしてあげなくてはいけないのである。
勝手にできるようになっていったわけじゃないんだなあ。と、しみじみ思う。意外とたいへんだぞー

そういえば、子供時代、1年ほどTVがなかった時代がある。
母が、テレビばかり見る子供たちが嫌でテレビを粗大ゴミに捨ててしまったのである。これには、子供からしたらたいそう参ったものだったけれど、今から思うとよかったことも多かったなあ。とも思う。
あの時の母の気持ちもわかるけれど、そこまで極端なことも、自分にはできないなあ。とも思う。

いろいろ思う、子育て論。